【木造 エラスムス立像(伝貨狄像)】
(もくぞう えらすむすりゅうぞう(でんかてきぞう))


●指定年月日

昭和25年8月29日指定

●所在地

佐野市上羽田町

●アクセス方法

 

●公開状況

非公開
複製が佐野市郷土博物館にて展示。東京国立博物館にて展示(不定期)。

●所有者又は管理者

竜江院

●公開画像

●文化財概要

 この像は慶長5年(1600)太平洋上で暴風雨にあい、大分県に漂着したオランダ船リーフデ号の船尾に取りつけられていたものである。リーフデ号は「エラスムス号」を改名したもので、この船には徳川家康の外交顧問になったヤン・ヨーステンとウイリアム・アダムス(三浦安針)も乗船していた。
 この像が竜江院に伝来した理由は、当時幕府の御持筒頭をしていた旗本牧野成里の手に渡り、彼の知行地羽田村の菩提寺竜江院に牧野家ゆかりの品々と共に寄進されたためである。それ以来、この像は中国古代において舟を発明したとされる貨狄の像として、寺の山門南側堂宇に安置されていた。この像の姿から寺近辺に「小豆とぎ婆々」の民話が生まれ、今日に至っている。
 昭和5年に丸山瓦全によって調査が行われ、オランダの啓蒙思想家エラスムス(1467〜1536)の像であることが判明した。そのため、オランダから本像を譲渡するよう申し入れが行われたが、それを断り、同年国宝に指定されたものである(法改正により、昭和25年に重要文化財指定)。右手に垂れ下がっている巻物にER(AS)MVS R(OT)TE(RDA)M1598の文字が認められる、オランダ最古の木彫である。
 なお、佐野市郷土博物館にて、当文化財の複製品が常設展示されている。