檜の縦材による一木造りである。
現在は、像表面が黒漆仕上げのように見えるが、腹部などにわずかばかりの白土が残っており、阿形の舌にも朱彩があるなど、当初は、彩色像であった。
両像とも、胴部が長く、頭部の小さい小像であるが、前脚のふんばりや胴部の引き締まって緊張感のあるモデリング等なかなかの優作である。たて髪は、身体に沿って軽妙に流れ、助骨もかすかに彫られ、顔は穏やかではあるが、怒りの相を示すなど、全体に静かな雰囲気をもつ像である。
制作年代は、14世紀中頃から末頃にかけての作である。現状では、両足や尾、洲浜座が失われ、阿形の面部や後足部が腐食している。
なお、吽形の頭頂部に小穴がある。この穴が、別製の角を差し込むほぞ穴かどうか、現状からは何ともいえない。もし、角穴だとすれば、獅子、狛犬の組み合わせ像である。
大きさ
阿形 像高22.7cm 全身29.0cm 面幅5.4cm 銅幅9.7cm
吽形 像高22.3cm 全身30.0cm 面幅5.5cm 銅幅9.7cm
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