教員と子どものための
これだけは、知ろう、守ろう、実践しよう ネットトラブルにあわないために
掲示板のルールとマナー 指導のポイント
ねらい
掲示板への書き込みによる事件・事故を理解し、書き込みを行うときのマナーや掲示版の仕組みについて理解させます。また、掲示板などの文字だけのコミュニケーションは相手に自分の考えを十分に伝えるのは難しいことを理解させます。
学習の場面
- 掲示板を活用する授業の場面の指導資料として活用すると効果的です。
- 朝の会、帰りの会の講話の資料として取り扱うことができます。
指導上の留意点
- 掲示板とは、ネットワーク上にある電子的な掲示板です。そこで不特定多数の人たちと時間、場所に関係なく、情報交換、交流ができます。しかし、インターネット上の掲示板は、仮想社会であることを十分認識させ、現実社会と同様のルールを守ることが大切であることを理解させます。
- インターネット上の掲示板で、本名を名乗る例はあまりみられません。ほとんどの場合が、ハンドルネームを使い、コミュニケーションをとっています。学校内で掲示板を運用するときは、個人名で書き込みをさせる場合がほとんどです。ここに、掲示板の指導をするときの難しさがあります。
- 掲示板は言葉だけで相手に物事を伝えるため、その書き方によっては相手に不愉快な思いをさせたり、知らず知らずのうちに傷つけたりすることがあることを理解させます。
- 掲示板の活用については、子どもの発達段階に合わせて、継続的に指導していくことが大切です。
- 掲示板の良い点と悪い点を理解させます。
良い点
学校で利用する場合は、学年を超えて情報交換ができます。子どもと子ども、子どもと教員、子どもと学校外の人たちなどとリアルタイムで情報交換ができます。
悪い点
掲示板の情報交換は文字だけの会話なので、自分の意志が十分伝わらないことや、発言が過激になることがあります。また、匿名性が高いため、書き込み内容の信憑性が低い場合があることを理解させましょう。
- インターネットの掲示板は、匿名性が高いため、トラブルが発生するとエスカレートする傾向がみられます。また、殺人の予告など犯罪予告に使われることがあります。おもしろ半分のいたずらが大きな犯罪になってしまうことを理解させる必要があります。
- 対立や反論の発言をすると、一層エスカレートする場合が多くなります。対処法としては、「無視するのがベスト」であることを理解させましょう。
用語
ハンドルネーム
インターネットやパソコン通信上で使用されるニックネームのこと。特にチャットやインターネット上の掲示板では、個人を簡単に識別する手段として頻繁に使われる。ハンドルネームを名乗ることによって、本名を明かさずにコミュニケーションをとることが可能になり、ネットワーク上でのプライバシー防衛の一つの手段となる。本名を公開することに抵抗がない人でも、カジュアルな印象を与えるハンドルネームで日常的な活動を行うことが多い。ハンドルネームは本人の好きなように名乗ることができるが、あまりにも一般的な名称や著名な名称は、他人との重複が起こりやすいなどの問題があるため、避けられる傾向にある。
チャット
コンピュータネットワークを通じてリアルタイムに文字ベースの会話を行なうシステム。1対1で行なうものや、同時に多人数が参加して行なうものがある。
アバター
チャットなどのコミュニケーションツールで、自分の分身として画面上に登場するキャラクタ。ゲームの主人公のキャラクタのことはアバターとは呼ばない。マンガ風のキャラクターが使われることが多く、人間だけでなく動物やロボットなどを選択できたり、髪型や服装、装飾品などを選んでオリジナルのキャラクタを作成できるようになっている場合もある。パソコンの処理速度の向上に伴い、アニメーションや3次元グラフィックスを応用したシステムも登場している。
ネット上のコミュニケーションは伝統的に文字だけで行なわれていたが、アバターを使うことによって、実世界のコミュニケーションと同じように表情や動作による豊かな表現が可能となった。ただし、文字でのやり取りに慣れたネットのヘビーユーザは、文字による表現に不足や違和感を感じないため、アバターを好んで使うのは、初心者や子どもが多いといわれている。
ブログ
個人運営で日々更新される日記的なWebサイトの総称。一般的には、単なる日記サイト(著者の行動記録)ではなく、ネットで見つけたおもしろいニュース記事やWebサイトへのリンクを張り、そこに自分の評論を書き加えた記事が時系列に配置されているWebサイトのこととされているが、厳密な定義はない。