教員と子どものための
これだけは、知ろう、守ろう、実践しよう ネットトラブルにあわないために
ユーザIDとパスワードの管理を理解しよう 〜指導のポイント〜
ねらい
インターネットや携帯電話等の情報通信機器を扱うとき、ユーザID、パスワードの管理の必要性や設定の仕方について理解させます。さらに、ネット社会ではユーザID、パスワード等で個人認証されることを理解させ、事件・事故に巻き込まれないようにするにはどうしたらよいか理解させます。
学習の場面
- ユーザIDとパスワードの意味について理解させたいとき
- インターネットで個人情報の取り扱いを指導するとき
指導上の留意点
- インターネット上では、ユーザIDとパスワード等の電子情報によってしか個人を特定できないことや、他人に自分のユーザIDとパスワード等を知られてしまうと、他人が自分になりすますことができるということを十分理解させます。
- パスワードの管理に気を付けておかないと、思わぬ不利益を被ることがあります。たとえば、パスワードを紙などにメモすると、何かしらの拍子に他人に知られる可能性があります。そこでパスワードをつけるときには、メモをしなくても覚えやすいものにする必要があることを理解させます。
- パスワードの作成・使用については次のことを理解させます。
1. 他人に絶対教えないこと
2.頻繁 に変更すること
3. 英字、数字、記号を混合して無意味な文字列にすること
4. 他人に推測されないようにつくること
5. 家族の名前、生年月日、電話番号などをパスワードにしないこと
6. インターネットカフェなど不特定多数の人たちが使用するコンピュータでは、ユーザIDやパスワードを使用しないこと
- ネットショッピングやネットオークションで、本人に断りなく、名前やクレジットカード番号、ユーザID、パスワードを勝手に使うと、たとえそれが家族のものであっても、犯罪行為になることを理解させます。このことについては、保護者にも注意を
喚起 する機会を持つことが大切です。(
用語
なりすまし
他人のユーザIDやパスワードを盗用し、その人のふりをしてネットワーク上で活動すること。本来その人にしか見ることができない機密情報を盗み出したり、悪事をはたらいてその人のせいにしたりすること。
ユーザID
コンピュータの利用者(ユーザ)を識別するための標識となる文字列。ネットワーク上の「身分」や「戸籍」に当たる。
ユーザはネットワークにログオンする際に自分のユーザIDを使って本人証明を行なうと、以後ログオフするまでそのユーザIDの持ち主としてネットワークを利用できるようになる。
もし他人にユーザIDを使われれば、「なりすまし」による不正な利用が可能なため、自分のユーザIDを管理することは、最も基礎的かつ重要なセキュリティ対策である。
キーロガー【key logger】
ユーザがキー・ボードから入力した一連の文字シーケンス(キー・ストローク)を記録するための仕組み、またはそのためのシステムのこと。
最近では、インターネットカフェなど、公共の場所で利用できるコンピュータにキー・ロガー・プログラムをこっそりと仕掛け、使用者が入力したWebアクセスやインターネット・バンキングなどのIDやパスワード情報を収集して悪用するという犯罪も起こっている。