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  • 内地留学生研究集録(抄録)
  • 平成20年度 内地留学生研究集録(抄録)
  • 23 不安の強いA児との相互信頼関係の形成を目指した係わり合い
       -子どもの行動を“想い”の表現として読み取る係わり手の在り方-
  • 栃木県立聾学校 人首 健一
  • 内地留学生研究集録(38集)P97~P100
  •  本研究では、不安が強く他者を警戒するA児と、係わり手との、双方向の“やりとり”が容易になるような、相互信頼関係の形成を目指す係わり合いについて検討した。そのため、係わり場面をビデオ記録で省察し、A児の微細な行動を、固有の“想い”の表現として読み取り、応答する係わりをしてきた。
     その結果、A児が係わり手に視線を保持し、表情豊かに話すなど、自分で行動を変容させていくことにつながった。また、相互信頼関係の形成とは、子どもの状況に合わせた日々の小さな係わりを丁寧に行うことであり、その際に必要な“想い”の読み取りの質として、①根拠が子どもの行動や反応にあること、②絶えず検討されること、③次の具体的な一手が出されるものであること、が大切であるとわかった。また、“想い”を読み取る中で、係わり手も情動的に子どもを受けとめられる場面が増えた。




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