参加案内
- 栃木県教育研究発表大会
- 平成29年度 栃木県教育研究発表大会
- 数学部会(中・高)
- 部会テーマ:主体的・対話的で深い学びの実現に向けた数学科の授業の在り方
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新学習指導要領では、生徒に育成すべき資質・能力が三つの柱として明確になり、それらをバランスよく育んでいくためには、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善が必要だと示されています。そこで本部会では、従来の授業の在り方を振り返り、改善するための視点を明確にして、研究を進めた二つの発表が行われました。また、発表内容を基に、教科の指導力を高めるために大切なことについて、小グループで研究協議を行いました。まとめとして、県教委事務局学校教育課の石川佳広指導主事に指導助言をいただきました。
【発表1】
確かな学力を身につけさせる指導の工夫
-筋道立てて考える力を育む授業の実践を通して-
生徒の学力の実態から課題を明確にし、一人一人の思考力・判断力・表現力の育成に視点をあて、授業の質的改善を図るために実践したことについて紹介されました。主に関数や図形領域において言語活動を充実させるために、視点をはっきりさせた上での話合い活動の実践、チャート図や三段論法等を用いて根拠や理由を記述させる活動を取り入れた実践の報告がありました。
【発表2】
主体的・対話的で深い学びを目指した授業の実践 -思考過程の意識化と表現する「型」の活用-
日々の授業から見えてきた生徒の実態を明確にし、指導改善のポイントを、「生徒主体の問題解決型の学習により、思考過程を意識させること」「筋道立てて自分の考えを表現するための“型”や思考ツール等の効果的な活用」「自分の考えを形成するための自己評価による振り返りの実践」の三つにしぼって研究を進めたことについて、「軌跡」の授業を通して、生徒の学習の様子を紹介しながらの報告がありました。
【研究協議】
二つの発表内容を踏まえるとともに、教科の指導力を向上させるためにはどのようなことに留意すればよいのかについて、中学校グループ、高等学校グループで協議を行いました。
中学校グループでは、思考したことを説明する力を向上させるための指導の在り方について活発に意見交換がなされました。
高等学校グループでは、問題が解けたり、説明を表現したりするなど、見えるものの評価だけではなく、一人一人がどう変容したかに着目することの大切さが話題になり、意見交換がなされました。
【指導助言】
県教委事務局学校教育課石川佳広指導主事からは、お二人の発表の成果を踏まえて、生徒自身が根拠を明確にして考えをまとめたりグループで協働して考えを深めたりする活動の重要性についてお話いただきました。また、「新学習指導要領の改訂の基本的な考え方」及び「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善についての説明がありました。
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- 【参加者の感想】
- 生徒同士が共通の課題を解決するためにグループワークを通して思考を深めていく実際を知り、協働的に学ぶことのよさを実感しました。
- 自分が日々行っている問題解決型の学習や筋道立てて思考を表現する活動を取り入れることの重要性を再確認することができました。
- お二人の発表やグループ協議を通して、自分の授業を振り返り、改善すべき点が明確になったとともに、改善の示唆を得ることができました。