平成30年度 「学悠館ビジョン」

フォトアルバム

カウンタ

COUNTER678929

オンライン状況

オンラインユーザー15人

J-ALERTへの対応

学悠館高校では、臨時休業や始業時刻を変更する場合及び避難対応について指示する場合のみ、学校ホームページ・メール一括配信システム(定)・クラス連絡網()等でお知らせします。
H290928 Jアラート対応生徒保護者通知.pdf
 

学悠館ヒストリー&フューチャー

新「花のある学校生活運動」 since 2017

学校長より

学校長より >> 記事詳細

2018/07/11

ふと思ったこと (校長室より)

Tweet ThisSend to Facebook | by 管理者

  ふと思ったこと 
                                                        

校長 飯  田  道  彦

 着任して3か月が経ちました。
 毎日、目の前のことを何とかこなしていくので精一杯でした。
 初めて見たり聞いたりすることも多くあり、それが錯綜してくると無い頭を絞りながら頑張るものの、我ながら目の前のこと一つにさえ集中できていないな、と感じることが度々ありました。
 先生方や生徒・保護者の皆さんにはさぞや頼りない姿に映ったのではないでしょうか。そんな中、先日ちょっと気分転換にと手に取った京都の観光案内の中に、大徳寺孤蓬庵(こほうあん)の茶室「忘筌(ぼうせん)」の記事を見つけました。
 「忘筌」はかなり前に一度目にした言葉でしたが、「魚が手に入ったら、道具の筌は必要なくなる。」という意味だったかなと記憶をたどりつつ調べてみると、次のような文章が見つかりました。

「意を得て言(ごん)を忘れ、理を悟りて教を遺(わす)るるは、亦(ま)た猶(な)ほ魚を得て筌を忘れ、兎を得て蹄(てい)蹄を忘るるがごとし。」
                                                       『景徳伝灯録』巻二十八

 意訳:心のあり方をつかめれば言葉や文字は必要なく、真理をつかめれば理屈や理論は必要ない。それらは例えれば、魚が捕まえられればそのための

    道具の筌(「うけ」細い竹で作った筒状のもの)が必要なくなる、兎が捕まえられればそのための道具の蹄(「わな」のこと)が必要なくなる
    ようなものだ。

 「忘筌」の原典は「荘子」(外物編)にあるそうですが、紹介した文章は禅宗関係の書にある言葉なので、「悟り」に達するための心のあり方を説いたものです。そのためか、「忘れる。」という概念に、中途半端ではなく「すっからかんに忘れてしまえ。」という激しさがあるように思います。現実の生活の中で実際にそのようにできたら痛快なのは何となくわかるのですが、でも実際にはどうか?
 我々の日常生活に当てはめた場合は、何をするにも言葉や文字、理屈や理論を全く無視することは現実的に不可能です。しかし、それらに「こだわりすぎたり」、「とらわれすぎたり」すれば焦点がぼやけたり、エネルギーの集中がうまくできず目的を達成するのが難しくなるのも確かなことのように思います。
 一言でいえば、一番に考えなくてはいけないのは「目的」であって、「手段」や「道具」ではない。何が「目的」で何が「手段」なのか優先順を間違いのないようにしなさい。ということになるようです。
 ここしばらくの私自身の状況がこれだったのではないかと思い至り、自分自身のことに立ち返ってみると、すでにあるものや日々新たに入ってくるものを含めて多種多様な情報や理論、指示事項等に囲まれていますが、それらを処理するときに、一番大事な「学悠館高校をよりよくしていくには」「生徒の成長のためには」「先生方の能力発揮のためには」といった視点で十分に吟味し、咀嚼していなかったように感じました。
 目的はあくまでも「学悠館高校をよりよくしていくこと」や「生徒の皆さんや先生方が居がいのある学校生活を送れるようにすること」です。それを心の基盤に据えて、どんな状況の下でも手段への「こだわり」や「とらわれ」に流されず、埋没せずに物事に当たり頑張っていこうと思いを新たにすることができました。
 何気なく見つけた「忘筌」という言葉から心の落ち着きや、十分な自信があるといえないながらも、勇気をもらえた一時となりました。
                                                                        参考:『枯木再び花を生ずー禅語に学ぶ生き方ー』
                                                       細川景一 禅文化研究所



10:25 | 投票する | 投票数(7) | コメント(0)