平成29年度のコンクールの様子が、8月1日の朝日新聞に取り上げられました。(以下がその記事です。)
「第59回県吹奏楽コンクール」(県吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)は31日、宇都宮市明保野町の市文化会館で、高校のCD部門とB部門(小編成)が行われた。B部門の小山城南、足利工大付、真岡、宇都宮工、大田原女子、幸福の科学学園中・高の6団体が9月9日に宇都宮市で行われる東関東大会出場を決めた。コンクールは8月4日から再開する。
演奏を披露する大田原高校
■苦難の1年乗り越えた演奏 高校B・大田原 高校B部門には大田原が登場。披露した「エル カミーノ レアル」は、大高サウンドの魅力である一生懸命さに満ちた演奏だった。そんなサウンドに憧れて入部した大澤功弥副部長(2年)は「大高らしさ、自分たちの思いを届けられたと思います」。
大田原にとってまさに苦難の1年だった。3年連続の東関東大会出場を目指した昨年のコンクールは、金賞を受賞したもののまさかの落選。そして、3月の雪崩事故。大切な仲間を失ったうえ、2日後に迫っていた定期演奏会が中止になってしまったのだ。
定演は大田原市内の大ホールが超満員になるほどの人気イベントだ。特に卒業する3年生にとっては高校生最後の大事なステージで、部をあげて半年以上をかけて準備を重ねてきた。「先輩のことを考えると言葉に表せないほどショックでした」と藤田裕太郎副部長(3年)。
春休みは部活動自粛。活動を再開した時に部員の心に浮かんだのは「卒業した3年生のためにもコンクールでリベンジを」だった。遠藤佐知子教諭は「生徒たちが切り替えられたのは、卒業した3年生への思いだったと思います」と話す。
演奏後に会場にわき上がった大きな拍手。「同情を吹き飛ばすような演奏を」と決意していた今泉翔太部長(3年)は「同情の拍手ではなかったと思う。気持ち良かったです」。金賞には届かなかったが、遠藤教諭は「結果はともかく、生徒たちは艱難(かんなん)辛苦を乗り越えて、成長してくれた」とたたえた。(斉藤勝寿)