目次 / T 調査研究の目的と方法U 調査研究の結果  / V 提 言 / W 参考資料

公立図書館と学校の連携に関する調査研究

はじめに

  平成18年度に改正された教育基本法には、新しい時代に求められる教育理念として、第三条に「生涯学習の理念」が明記されるとともに、「家庭教育」(第十条)、「社会教育」(第十二条)、「学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力」(第十三条)等、社会教育に関する規定も拡充され、第十二条(社会教育)の第2項には、「国及び地方公共団体は、図書館、博物館、公民館その他の社会教育施設の設置、学校の施設の利用、学習の機会及び情報の提供その他の適当な方法によって社会教育の振興に努めなければならない。」と示されています。
 また、生涯学習社会における図書館の在り方について調査・検討することを目的として、文部科学省が設置する「これからの図書館の在り方検討協力者会議」は、平成18年3月に「これからの図書館像−地域を支える情報拠点をめざして−」の中で、学校に向け、子どもたちの読書環境や学習環境を充実させ、よりよく問題を解決する能力、豊かな感性や情操、思いやりの心などを育むために、学校が図書館とより一層連携・協力を進めていくことの重要性を提言しました。一方、図書館に対しては、学校の依頼に応じて図書資料の貸出やレファレンスサービスを行うほか、学校を訪問してお話会や読み聞かせを行ったり、また、司書教諭や学校の図書館業務を行う職員への研修や情報提供を行ったりするなど、積極的に学校を支援しながら連携・協力を図ることの重要性を明記し、図書館と学校との連携においては、双方にメリットをもたらす互恵的な関係が構築されることの必要性を説いています。
 栃木県総合教育センター生涯学習部と宇都宮大学生涯学習教育研究センターは、平成17年度以来、継続的に共同で、学校と地域の連携に関する総合的な調査研究を進めて参りました。特に平成19年度には「公民館と学校の連携に関する事例調査研究」、平成21年度には「博物館と学校の連携に関する調査研究」を実施し、社会教育施設と学校が効果的に連携した事例を調査し、連携を図ることが地域の教育力の向上につながることについて示してきました。
 本年度はさらに、図書館に視点を当て、県内の公立図書館と公立学校との連携の現状・課題や県内外の先進的な事例についての調査を行い、図書館と学校が連携を行うことの意義や地域の教育力の向上を目指した効果的な連携の在り方、また、連携推進のための方策などについて明らかにしてきました。
 本書が、図書館をはじめとする社会教育施設関係者はもとより、多くの社会教育関係者や学校教育関係者の方々により、図書館と学校の連携をより確かなものとするためにご活用いただければ幸いです。
 最後になりますが、今年度の調査研究を実施するにあたり、ご協力・ご指導賜りました関係機関の皆様に深く感謝申し上げます。

 平成23年3月


栃木県総合教育センター所長         瓦井 千尋
宇都宮大学生涯学習教育研究センター長  石野 健二

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