目次 / T 調査研究の目的と方法U 調査研究の結果 / V 分析と提言 / W 参考資料

学校支援地域本部事業の地域社会に与える影響についての調査研究

はじめに

 

 栃木県総合教育センターと宇都宮大学生涯学習教育研究センターでは、共同研究により「地域と学校のよりよい連携の在り方や方策等について明らかにし、地域の教育力の向上を目指す」をテーマに、これまで社会教育に関する調査研究を続けてきました。今年度は、「学校支援地域本部事業」に焦点を当て、この事業が「地域の教育力の向上」及び「学校を核とした地域づくり」という観点から地域社会にどのような影響を与えたかについて、調査研究を進めてきました。
 近年の著しい社会の変化に伴い、学校はそれに対応するために業務が複雑化し、教員の勤務負担が増大しております。一方、家庭や地域おいては、核家族化や地域での人間関係の希薄化、直接体験の不足等により、その教育力が低下していることが問題化しております。
 平成18年12月の教育基本法の改正、平成20年2月の中央教育審議会答申は、これらの課題の解決のために、「学校・家庭・地域住民等の連携」が必要であることを示唆しています。これを受けて、平成20年度から3か年間、これらの課題を解決するために、国の具体的な施策の1つとして実施されたのが、この「学校支援地域本部事業」でした。
 今回の調査によって、この事業が「地域住民が学校を理解する機会となった」「ボランティア活動が地域住民の生きがいづくりにつながっている」等の効果をもたらしていることが明らかになりました。さらに、平成23年3月に発生した「東日本大震災」に際し、避難所運営等で活動したコーディネーターからは、「校内の様子を知っていたので、スムーズに学校を避難所として活用することができた」「活動をとおしてつながり合った住民同士が、震災時に声をかけ合って、安否確認ができた」等、この事業が災害時の対応にも大きく貢献した貴重な事例をうかがうことができました。
 本報告書は、この事業にかかわった多くの皆様へのアンケート調査の結果や聞き取り調査から得られた事例や意見をもとに、事業の具体的な実施状況や成果等について調査分析し、作成いたしました。学校と地域の連携による地域づくりの推進等に関わる、社会教育関係や学校教育関係の皆様への参考資料として御活用いただければ幸いです。
 最後になりますが、今年度の調査研究を実施するにあたり、御協力・御指導賜りました関係機関の皆様に深く感謝申し上げます。


 平成24年3月


栃木県総合教育センター所長         瓦井 千尋
宇都宮大学生涯学習教育研究センター長  石野 健二

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