日誌

校長室より(New!)
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2019/03/20new

金木犀と銀木犀 ~「ひむがし」より~

| by 管理者

 金木犀と銀木犀                 若杉 俊明

 十月のあるよく晴れた日の朝、出勤すると、校庭が芳しい香りに満ちていることに気付いた。毎年この季節になると必ずどこかで巡り会うあの香りである。そのお陰で、校域全体が明るさを増しているようにも感じる。
 香りの主はすぐにわかった。本校の中庭の池のはたに立つ金木犀である。その堂々とした姿は、校長室からよく見える。まだ咲きはじめの黄金色の小さな花の群れが、つややかな常緑の広葉を背に黄金色に光っている。
 もし我々人類(ホモサピエンス)が、視覚優位の生物ではなく嗅覚優位の生物だったとしたら、日本人はおそらくこの季節に、この花の下で花見(花嗅ぎ?)の宴を開くであろう。
 金木犀は香る花の王である。
 数日の後、花は満開となったが、香りはむしろ「残り香」とでも言った方が良いくらいのかすかなものになっていた。金木犀は、咲きはじめに最も強く香るのかもしれない。
 しかし一方でその小さな花々は、いよいよ葉の緑とのコントラストを鮮明にして、秋の日差しを受けて生き生きと輝き続けていた。


 そして十一月の小雨降る日の夕方、学校から帰ろうとすると、暗がりの中からかすかに甘やかな香りがする。金木犀に似ているが、もっと葛の花などに近い、まろやかな香りである。どこか味覚を刺激されるかのような独特の香りに心惹かれた。
 夏から秋にかけて咲く葛であるはずはない。何の花の香りなのだろう。
 水銀灯の光を頼りに周囲を見回してみたが、それらしい樹は見当たらない。翌朝探索することにしてあきらめて帰宅の途についた。
 翌朝出勤すると、玄関のすぐ脇に、小さな白い花を無数に付けた樹が立っている。これだけの大樹でありながら今まで気にしたこともなく、これだけ花が開いた後でも今日までその開花に気付くことは無かった樹である。
 昨日の香りの主はこれではないかと思ったが、近づいてみても昨日ほどの香りを感じない。人間は視覚が制限される闇の中でないと嗅覚が鋭敏にらないためだろうか。それほどのかすかな香りだったのであろう。
 私は、周囲の人目をはばかりながら、一枝手折ってみた。鼻先に近づけてみるとまさに昨晩のあの香りである。
 その枝を図鑑と照らし合わせてみると、銀木犀であろうと思われる。一部の葉の周囲に柊(ヒイラギ)のような突起が付いているところからすれば同じモクセイ科の柊木犀、あるいは丸葉柊かもしれない。葉の色は黒ずんだ緑であり、柊や金木犀のような光沢を有していない。花だけではなく、葉も地味なのである。おそらく実を付けたとしても、その実は、クリスマスに飾られる柊の実のような鮮やかな朱などは含んでいないように想像された。
 しばらく観察を続けてみようと思い、ガラス瓶を探して手折った枝を活けてみた。顔を近づけて初めて感じる程度のかすかな香りは、その後もしばらく失われなかった。
 そして、数日後のある霧深い日の帰宅時である。玄関脇の銀木犀は、数日前と同じくらいにかすかに、しかし甘やかに、周囲の暗がりの中へとその香りを広げていた。


 金木犀のような在り方もある。
 銀木犀のような在り方もある。

                             (宇都宮東高等学校・同附属中学校生徒会誌『ひむがし』より)


    金木犀

  
  銀木犀(柊木犀、もしくは丸葉柊か)


18:10
2019/03/20new

三月の寒風の中 ~宇東水球部、始動~

| by 管理者
 かつて国体で全国制覇した古豪、宇東水球部。
 梅の花が散り初めた弥生の月半ば、風はまだ冬の名残を留めていますが、もうプール掃除を初めていました。既に夏へ向かって始動しています。


18:00
2019/03/20new

暮れなずむ春空の下 ~高1 奉仕活動~

| by 管理者
 春も深まり、暮れなずむようになりました。学校周辺の環境を美化する奉仕活動から帰ってきた高校1年の生徒たちも、夕方の美しい光に迎えられました。
 
13:14
2019/03/20new

一人一人にとっての黄金の釘 ~中学校卒業式~

| by 管理者



 劫初(ごうしよ)よりつくりいとなむ殿堂にわれも黄金(こがね)の釘一つ打つ (与謝野晶子)


 高校の3年間は、一人一人の人生にとっての「殿堂」とそこに打つ「黄金の釘」が、一体何なのかを見つける時間でもあるのだと思います。
 皆さんの高校生活に、そして未来に、「幸多かれ」と祈念しし、卒業式に当たっての校長式辞といたします。
                (3月15日 宇都宮東高校附属中学校 卒業式式辞より)


12:32
2019/03/20new

梅花匂う春の日・・・高校合格発表

| by 管理者
 3月12日、高校の合格発表がありました。本校の場合は、既に内定が通知されていましたが、合格者の皆さんは、合格者番号一覧の前で記念写真を撮り、喜びを改めて噛みしめ、そして、笑顔で書類を受領していました。
 皆さんの高校生活が、実り多きものとなりますように。
  
12:25
2019/03/19new

幽玄の舞い ~能楽教室~

| by 管理者
  3月12日、ふれあい文化教室として能楽教室が開かれました。中学2年生にとっては、「鶴亀」を謡うのも、「羽衣」を舞うのも、おそらくは舞扇を手にするのすら初めての体験だったと思います。それでも生徒たちは、力強く、荘厳に謡い、静かに、滑るように、凜として舞っていました。

18:46
2019/03/19new

" Silence is not gold " ~English Camp at Windy Nasu~

| by 管理者
 3月7日から9日の3日間、中学2年生は、英語漬けの3日間を過ごしました。プレゼンテーションの場面だけではなく、日常生活でも自然に英語が口に出るまで、生徒は英語に馴染んでいきました。
  私も、最終日のプレゼンテーションを見に、那須高原に上りました。生徒の工夫された表現と自信に満ちた態度、そして外国人講師の先生方への心遣いに胸を打たれました。

       
18:36
2019/03/06

永久(とわ)に幸あり ~宇都宮東高等学校卒業式~

| by 管理者
 近代細菌学の父パスツールは次のような言葉を言っています。
 「偶然は構えのある心にしか恵まれない」
 その「構え」が、出会いに気づくセンサーの感度を上げるはずです。幸運の神は、知的好奇心の旺盛な者、人生に対して誠実な者に好意的なはずなのです。
 「正しく 剛く 寛く」あろうと誠実に高校生活を送った皆さんの人生に、幸運な出会いがもたらされますように。そしてその出会いによって生み出された価値が、皆さん自身の人生と、皆さんを取り巻く人々や社会の未来に、永久(とわ)に幸(さち)をもたらすよう祈念して、式辞といたします。                                   (3月1日 卒業式 校長式辞より)
  
18:03
2019/03/06

宮っ子表彰・義務教育9年間皆勤賞表彰式

| by 管理者
  2月28日、宇都宮市役所の14階大会議室で、義務教育9年間の皆勤者を表彰する「宮っ子表彰式」がありました。本校からも該当生徒2名が出席し、佐藤宇都宮市長から表彰を受けました。
 市内全体でも62名しか該当者がいません。まだ抵抗力も体力もない小学校低学年からの皆勤は、本当に希有のことなのだと思います。
 
17:54
2019/03/06

情報モラル・セキュリティーコンクール栃木県警本部長賞受賞

| by 管理者
 情報モラル・セキュリティーコンクールの標語部門において、本校附属中学生2人が「栃木県警本部長賞」を受賞しました。
 日々の技術革新とともに新たなアプリも生まれ、それに伴って思ってもみなかった事態が生じるのがSNS等の今のネット事情なのだろうと思います。ただ、どのような時代になろうとも、その基本にあるのは、先ずは「自分を大切にする」こと、そして同様に「他人を大切にする」ことなのだろうと思います。
  
17:31
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お知らせ

  平成30年度重点目標

 「一人ひとりの生徒を中心に据えた品格と魅力のある学校文化の創造」

  1 「正剛寛」の実践指導による、大志を抱いて未来を創造できる生徒の育成
   ←校訓のさらなる浸透と実践を図り、高い志を持った未来志向の人材育成に努める。

  2 「授業第一主義」による学力の向上と読書指導の推進
   ←学力向上に直結する授業力の強化を目指すとともに、良書や新聞に親しむ指導に努める。

  3 安全性の確保の上に立った基本的生活習慣の確立と学校行事・部活動等の活性化
   ←生徒指導と健康指導の充実及び特別活動等の活性化を、危機管理の徹底の上に実現する。

  4 リーダーシップ・フォロアーシップ及び寛容性・対話力の育成
   ←グローバル化、価値観の多様化が進行する時代の流れを踏まえ、集団・組織を導くリーダーの育成に努めるとともに、個々の人権意識・協調性・寛容性の向上及び対話力の育成を目指す。

  5 教育改革の流れをふまえた、知的好奇心を喚起し探究力を養うための学習指導及び進路指導の充実
   ←学習指導要領の改訂・高大接続改革の方向性を見据え、主体的な学習姿勢や思考力の向上を自己実現につなげるような学習指導・進路指導の充実に取り組む。

  6 中高一貫教育校としての体制の充実
   ←中高一貫教育校であることが本校の最大の特色であることを再認識し、中高の円滑な接続と、職員の協働に努める。