学びの場をカナダに移して:平成26年度 第16回短期海外研修
本校への進学を目指す受験生の中には、本校の学校行事である短期海外研修への参加を目標に勉学に励んでいる者も多いことでしょう。昨年度は16回目の実施となり、平成27年3月14日(土)から27日(金)の2週間の期間で実施しました。参加した生徒26名は、カナダのブリティッシュ・コロンビア州アボッツフォードに学びの場を移し、日本では得ることのできない様々な体験をしてきました。渡航期間中、現地から電子メールで生徒の様子を定期的に報告していましたが、今回は写真を添えてその一部をお見せしたいと思います。
<2015年3月16日 月曜日>
カナダの地に足を踏み入れて早2日が過ぎ、3日目を迎えました。今日から学校でのESLクラスがスタートし、週末をホストファミリーと過ごして2日ぶりに再会を果たした生徒は、安心した様子を見せ、各家庭でのホームステイの様子を楽しそうに話す姿が印象的でした。
今日は、午前中に2チームに分かれ、カナダの文化を学びました。特に、カナダの通貨を学ぶ活動では、貨幣の絵柄や通称を学んだり、実際にお金を数えたりと、熱心に学習に取り組んでいました。また、後日に控える介護施設訪問に向けて、カナダ国歌「O! Canada」の練習にも励みました。
各家庭から持参したお弁当を楽しんだ後は、ショッピングモールに学びの場所を移し、午前中に学んだ通貨の知識を活用して実際に買い物をしました。友だちへのお土産を購入したり、さよならパーティーに使う衣装を購入したりと、1時間半の時間で、生徒は思い思いの買い物を楽しみ、両手でショッピングバッグを抱えている生徒もいたほどでした。



<2015年3月18日 水曜日>
3日目のESLクラスが終了しました。最初は英語だけの授業に戸惑い、不安を抱いて消極的な様子を見せるばかりでしたが、次第に慣れて、今では少しずつ自信を持って受け答えができるようになりました。
また、ホストファミリーとの生活にも慣れてきたのと同時に、上手くコミュニケーションを取れないために歯痒さを感じる生徒もいます。残りのホームステイで、「聞き取れた」や「上手く伝わった」という成功体験を数多く積み重ねていってもらいたいと思います。
3日目の最大のイベントとして、現地の介護福祉施設への訪問がありました。施設で過ごすお年寄りの方々へ日本の文化を伝えて交流するために、折り紙を折って見せたり、あやとりや剣玉など、日本の伝統的な遊びを一緒に楽しんだりしました。英語でのやりとりは完璧とは言えなくても、楽しい時間を共有したいという生徒の思いが会場を包み込み、お年寄りの顔には笑顔が溢れました。



<2015年3月23日 月曜日>
日本を発って早1週間。気づけばカナダでの生活も残すところわずかになって来ました。今回は、7日目と10日目の様子をお伝えいたします。
7日目の午前中は、いつも通り学校に集い、ELSの授業に励みました。宿題として、ホストファミリーを紹介することが課されており、生徒たちは持ち寄った写真を見せながら英語で説明をしました。
午後は、ホストファミリーの子どもたちと一緒にボーリングを楽しみました。日本のボーリングとは違い、カナダのボーリングはピンが5つしかなく、ボールには穴が空いていません。また、1フレームに3回投げることができます。生徒たちは、子どもたちとのコミュニケーションを楽しみながらカナダの娯楽文化を味わうことができたでしょう。
ホストファミリーと週末を楽しんだ後、10日目の今日はバンクーバーへ観光に出かけました。公衆市場が栄えるグランビル・アイランドや、バンクーバーの街並みを味わえるギャス・タウンなどを訪れ、ショッピングなどを楽しみました。



<2015年3月25日水曜日>
カナダ研修も最終日を残すだけになりました。今回は帰国間近の生徒の様子をお伝えします。
3月24日、生徒たちは現地の高校を訪問しました。その学校では第二言語教育として日本語のクラスがあり、その授業を受講している生徒たちと交流しました。現地の生徒から校内の施設を紹介してもらったり、自己紹介と他己紹介の活動をしたり、最後には体育や裁縫などといった授業に参加させてもらったりしました。たった1日だけの訪問でしたが、生徒たちはカナダの学校の雰囲気を味わったり、日本に興味を持つ現地の子どもたちと親交を深めたりなど、多くの貴重な体験をすることができました。
3月25日、今日は学校へ登校する最終日でした。午前中には、伝統的な制服を着た警察官を招いて、一緒に写真を撮ったり、質問をしたりしました。本物の拳銃や手錠を間近で見た生徒たちは、とても興奮していました。午後にはさよならパーティーに向けた準備を行い、夜にはいよいよ本番を迎えました。出し物については渡航前にも何度か練習を重ね、当日には飾りつけを行ったので、さよならパーティーは成功を収めることができました。さよならパーティーの中で、生徒たちは、ポットラックと呼ばれる形式の食事を楽しんだり、先生からプログラム終了証明書を受け取ったりしました。



参加生徒はカナダで貴重な経験を得て、無事に帰国しました。この経験を今後の英語学習や多文化理解に生かし、高い志を抱き、次代を力強く担うリーダーとして、世界を舞台に活躍していってもらいたいと思います。