校長室から

2022年6月の記事一覧

宇都宮青葉高等学園の受検を検討されている皆さんへ

 中学3年生の皆さん、義務教育最後の年になり、中学校卒業後の進路を決める年になりました。

中学校卒業後の自分の進路は、自分で決めなければなりません。それは、皆さんの人生の中で初めてのことになると思います。もちろん自分で考えるために、家族や学校の先生と相談しながら、決めることになると思いますが、最終的には「自分で決めた」と自信をもって思えるようにしてほしいと思います。

 その進路の候補の一つが本校、宇都宮青葉高等学園です。

本校は、軽度の知的障害のある生徒の皆さんの職業的な自立を目指した教育を実践する特別支援学校です。今年で開校7年目を迎え、これまでに4回の卒業生を送り出してきました。卒業生全員の就職を目指して取り組んでいます。各年度とも90%以上の生徒が企業・事業所に就職し、ほとんどの生徒が、現在もそれぞれの職場で頑張っています。

 

「職業的自立」とは・・・本校卒業後、「働くこと」を軸・基盤にした生活を送れるようになること・・・です。本校は、知的障害のある生徒の皆さんのための特別支援学校ですから、企業・事業所の「障害者雇用枠」で就職できることを目指します。そして、その就職をゴールとするのではなく、その職場でその後も長く働き続けるために必要な力を育てる教育に力を入れています。

そのために、本校は「職業科」の学校で、「流通」「環境」「食品」「福祉」の専門的な内容を学ぶことができます。また、その学び方の一つとして、就業体験という実際の事業所や店舗、工場などで体験的に学び経験を積む学習を繰り返し行うなど、実際の働く場で生かせる力を身に付けられるような、そして社会人として責任を持って働くことができるようになるための学習を用意しています。生徒の皆さんが、意欲を持って本校の学習に一生懸命に取り組むことによって、就職という学校卒業後の次のステップに進める可能性が高まっていきます。

 

私は、この「意欲」をもてるということが、生きていく上で最も大切なことだと考え、本校の指導方針の中で、最も重要な目標の一つと考えています。

ですから、本校への入学を希望する皆さんは、何よりもまず、学校を卒業したら就職したいという夢・・・というよりももっと現実的な「目標」を持ち、そのために「宇都宮青葉高等学園に入学して、3年間頑張る。」と強い気持ちを持っている人であってほしいと思います。

 

 「自分は本当に青葉がいいのかな?」という不安や心配は皆さんあると思いますので、家族の皆さんや中学校の先生方とじっくり話し合って考えましょう。その上で・・・繰り返しになりますが、最終的には「自分自身が納得して決めて」ください。「誰々に言われたから決めた・・・」という思いがどこかにあると、これからの人生で、困難に突き当たったときに「逃げ」の気持ちにつながってしまいがちです。「自分で決めた」「就職という目標を実現したい」という思いが、困難をも乗り越える原動力になります。

 

 本校は、「青葉に入学して頑張りたい」という気持ち・決意を持てた人には、本当に楽しく、学びがいのある学校だと思います。どうか保護者、ご家族と生徒さん本人が「同じ方向を向いて」本校への入学を希望していただけることを期待しています。