ブログ

令和7年度マレーシア研修④マタン野生生物センター訪問・クチン市内班別研修

研修4日目は、雨模様の中で始まりました。

本日はマタン野生生物センターを訪れ、保護下にあるボルネオ島由来の生物を見学しました。案内をしてくださったのは、初日にお世話になったUNIMASのアズラン博士とパン博士です。










センター内は保護区域とはいえ、ほぼ野生の熱帯雨林が広がり、さまざまな植物が共存しています。博士方には、それぞれの特徴について詳しく説明していただきました。すべての植物に必要なのは日光であり、高くそびえ立つ木は周囲の木々にも光が届くようにまっすぐに伸び、低木は葉を太く大きく広げることで必要な栄養を吸収します。途中スコールにも見舞われましたが、森の中を歩いていると、木々の葉のおかげで思ったほど濡れないことにも驚かされました。













そのような環境の中で、さまざまな生物が保護されていました。クロコダイルやサンバーシカ、ビントロング、サイチョウなど、サラワク州に生息する動物たちの姿を見ることができました。























また、オランウータンのエリアでは子どものオランウータンを含む4匹の姿を確認することができました。ここは、病気や高齢、あるいは支配争いに敗れるなどの理由で野生では生きられなくなったオランウータンのリハビリテーション施設や養老施設としての役割も担っています。










さらに、マレーグマの飼育エリアも見学しました。小柄で愛くるしい見た目を持ちながらも、鋭い爪を持つ獰猛な動物であるマレーグマは、他の動物の住処づくりに関わったり、土を掘ることで土壌循環を促したりするなど、生態系の中で重要な役割を果たしています。










見学の途中や終了後には、生態系学や野生生物保護の専門家であるアズラン博士や、蝶や鳥、オランウータンの専門家であるパン博士に、多くの生徒が質問をしました。お二人はその一つひとつに丁寧に答えてくださいました。以下はその一部です。

Question:
オランウータンやサルなどの類人猿もいる中で、なぜ我々人類のみがこれほどの進化を遂げ、生活そのものも発展し続けているのでしょうか。

Answer:
言葉によるコミュニケーションによって知識を共有できるからです。動物のように少数の仲間だけでなく、広く伝え合うことができます。そして私たちには「書く力」があります。これにより、何百年、何千年という時を経ても知識が受け継がれ、人類は絶えることなく繁栄してきたのです。








Question:
英語の授業で「森の中では木々がお互いに助け合っている」ということを学びました。四季のある日本では季節ごとに互いを助け合う関係がありますが、熱帯雨林ではどのように木々が助け合っているのでしょうか。

Answer:
本質的にはどの森でも同じです。菌類が木々の根をつなぎ、栄養を循環させる仕組みを作っています。それによって木々は互いに栄養を与え合っています。熱帯雨林では一年中その働きがありますが、雨季と乾季があるため、雨季は絶え間なく栄養が循環し、乾季はやや弱まる傾向があります。また、動物や鳥の存在も重要です。木の実や果実を食べた殻などが地面に落ち、それが肥料となり、木々がさらに栄養を吸収していくのです。

どちらの博士も共通して強調されていたのは、「環境を守るかどうかは私たち人間の行い次第である」ということでした。お二人は初日に本校生徒が行ったプレゼンテーションの結びの内容を覚えてくださっており、「あなたたちが言ったように」と前置きした上で、私たちの行動が良くも悪くも次世代、そしてその次の世代に影響を与えるのだと話してくださいました。











また、参加した生徒たちは、生物や英語、地理歴史の授業で学んだ内容がさまざまな話題の中で登場することに驚きと喜びを感じていました。そして、その内容を確かめたり、そこから発展した疑問を解消したりしながら、本日の見学に積極的に参加していました。とても大きな収穫のある研修となりました。


















さて、午後からはクチン市内で班別研修を行いました。ショッピングモールやバザール、チャイニーズタウン、土産物店の並ぶ通りなどをくまなく散策し、そこに集う人々や商品の独特さから、多様な文化が交わるマレーシアの魅力を改めて感じることができました。










夕食は各班で相談しながら楽しみました。本日は週末であり、さらにラマダンの時期であることもあって、クチンの夜は非常ににぎやかで明るく感じられました。










明日はボルネオ文化博物館を見学したのち、いよいよホームステイが始まります。文化と言葉の壁も含めて、生徒たちがその体験を楽しんでくれることを期待しています。