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令和7年度マレーシア研修⑧アブラヤシ農園・ビダユ族の村訪問

本日は、先住民族の一つである Bidayuh (ビダユ)族の方が営むアブラヤシ農園を訪れました。クチン市街地から車で1時間ほど移動すると、山の麓に熱帯雨林や広大な農地が広がっていました。









今回の訪問は、出発前の段階ではアブラヤシを原料とするパームオイルの製造過程を見学する予定でしたが、都合によりアブラヤシを栽培・収穫している農家を訪れることになりました。サラワク州はパームオイルの生産が盛んな地域であり、農園の多くはこのような農家によって支えられています。









アブラヤシは成長が非常に早く、繁茂力も強い植物です。植えてから数年で収穫が可能となり、十数年の間に大きく成長して多くの果実を実らせます。農家の方の主な作業は、アブラヤシを栽培し、実った果実の房を切り落として近隣や関連する加工工場へ出荷することです。今回の訪問では、若い木と成長した木の両方の果実の収穫作業を見学させていただきました。若い木の果実の房はおよそ5キロから10キロほどですが、成長した木では30キロから40キロにもなります。私たちはそれらを実際に手に取ったり、道具で持ち上げたりする体験もさせていただきました。



















アブラヤシから生産されるパームオイルは、食用油としてだけでなく、バイオ燃料、石鹸やシャンプー、ヘアクリームなどさまざまな製品に利用されています。前日の夕食では、実際にパームオイルで揚げられたチキンを食べました。非常に香ばしく、カリッとした食感が印象的でした。これまでの生活の中でも身近なところにこの油が使われていることを知り、その収穫の現場を体験することで、より身近なものとして感じられるようになりました。また、こうした農業が地域の経済を支える一方で、熱帯雨林の環境との関係についても考える機会となりました。

収穫作業の合間には、この地域の特産であるスターフルーツの一種をいただきました。甘酸っぱい味と不思議な食感が印象的でした。












その後、ビダユ族の方々が生活する村を訪れ、彼らの伝統的な高床式建築である Baruk(バルック)を見学しました。過去に実際に使われていて現存するものとしてはこのバルックが唯一とのことでした。実際にその中に入り、日常的に食べている家庭料理をいただきました。竹や木で支柱や床が組み立てられ、竹やヤシの葉でできた屋根をもつ建物で、その中央には火をいぶす場所があります。バルックは住居以外にも、村人が集まり儀式や会議を行う共同体の中心的な建物であり、かつては外敵から村を守る防衛的な役割も担っていたようです。また、過去には敵対する部族の首を取り、その首を建物の天井に吊るすという文化もあったと説明を受けました。さらに、伝統的な音楽や衣装、装飾品なども彼らにとって重要な文化財であり、その一部を見せていただくこともできました。
































見学後はクチン市内を散策しました。この日の夜がクチンで過ごす最後の夜となり、夕食を終えた後、全員で写真撮影をしました。













明日はいよいよマレーシアで過ごす最後の日となります。ホテルでの振り返り研修を行い、その後、日本への帰路につきます。