令和7年度マレーシア研修⑤ボルネオ文化博物館&ホームステイに向けて出発
本日はいよいよホームステイです。
その前に午前中はクチン市内にあるボルネオ文化博物館を訪れました。
ボルネオ文化博物館はマレーシア最大の博物館で豊富な資料に加え、デジタルを駆使した展示も多く、楽しみながらボルネオの文化を学ぶことができました。
まずはボルネオの民族文化についての展示です。先住民族の生活文化と自然との結びつきについてよく理解することができました。研修中も各地で目にしたヤシは、グラアポンというボルネオ島特有の砂糖の原料となるニッパヤシや、錠剤のつなぎとしても利用されるサゴヤシなど、ボルネオでの生活だけでなく私たちの生活にも欠かせないものだということが分かりました。本日までの研修の中で見たり聞いたりしたものたちをこうして解説とともに再び深く知ることができ、参加生徒たちは興味津々になって学ぶことができました。
次にボルネオの先史から現在のサラワク州にいたるまでの歴史についての展示です。サラワク州は現在人口の半数近くの方がイスラム教徒ですが、歴史的にはアニミズムから始まり、仏教やキリスト教が広まった時代もあり、多文化共生社会の土台となっていることがわかりました。現在のサラワク州は多くの民族が混在する地域ですが、バラバラだった少数民族をまとめ、サラワク州の原型を作った人物がホワイトラジャ(白人王)と呼ばれるジェームズブルックです。日本の世界史の教科書ではほとんど触れられない人物ですが、この地域の人々にとっては彼の存在が大切なアイデンティティとなっているそうです。また、第二次世界大戦中の日本軍の資料もあり、日本ではあまり見かけない兵士たちに終戦を知らせるチラシなども展示されていました。これらの教室では学びきれない歴史に、生徒たちも真剣に耳を傾けていました。
最後にボルネオを支えた交易とスピリチュアリティについてです。ボルネオの人々が物々交換の対象として差し出していた沈香や燕の巣、胡椒などの展示とともに、中国や日本、遠くはヨーロッパまで様々な国から来た多種多様な物品が展示されていました。ボルネオの人々はそれらをどんどん自分たちの生活に取り入れており、ボルネオの文化がいかに交易によって成り立っているかを学ぶことができました。多様な文化をスポンジのように吸収していくボルネオですが、人々の中で変わらないものがスピリチュアリティです。このスピリチュアリティがあるからこそ、他文化に寛容でありながらも自分たちのアイデンティティは失わないこの地域の素晴らしさが生まれているのだということを理解することができました。
昼食は、現地でも大人気のパキスタン系のインドレストランに行き、チキンビリヤニ(炊き込みご飯)とロティチャナイ(平たいパン)をいただきました。
そして午後にはいよいよホームステイに向け、ホストファミリーたちがホテルへと迎えに来てくれました。緊張しながらも挨拶を済ませ、各家庭へと出発していきました。同年代の学生やその家族と交流でき、現地の生活をそのまま経験できるホームステイは参加者たちにとって貴重な経験です。それぞれが学びの機会、良い思い出になってくれることを期待します。
明日は現地の高校訪問です。授業に参加し、文化交流を行います。
本研修も折り返し地点を迎えました。生徒の皆さんにも疲れが出てくるところですが、頑張って取り組んでもらいたいと思います。