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日誌

校長室だより
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2021/03/05

高校入試期間中の過ごし方について

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 今日から11日(木)まで、高校入試のため学校は休業となります。コロナウイルス感染症対策のため、例年よりも休業日が多くなり、一週間授業がありません。
 この期間の過ごし方については、各クラスで担任の先生から話しがあったかと思いますが、このような自分で律する時間をどう使うかが高校生にとって重要です。
 先月は、特色選抜のための学校休業日がありましたが、どう過ごしましたか。
 校長室掃除の一年生が、「高校は、こんなに休みが多いんですね。」と驚いていましたが、このような期間を場当たり的にではなく計画的に実りあるものとするのが高校生です。
 大学生になると、この時間が更に増えます。というより、毎日が自分で自分を律していくことになります。今からそのトレーニングをしておいてください。
 さて、この一週間、各教科、各学年から課題が出されていることと思います。まずはそれを仕上げてください。そのうえで本を読む時間を作ってください。くれぐれもゲームだけで一週間が過ぎ去るなどということがないように。高校生なのですから。
 では、何を読むか。今日は、「MIYATEEN VOL.12」で紹介されている本を紹介します。
 「MIYATEEN」は、「宇都宮の高校生のための読書情報誌」として、宇都宮市立中央図書館から発行されています。
 編集委員はすべて、宇都宮市内の高校に通う生徒です。したがって紹介される本は高校生が高校生に勧めるものとなりますので、きっと気になる本があると思います。そして、気になったら是非読んでください。
 「MIYATEEN VOL.12」は、昨年末に各クラスに2部ずつ配布してありますが、見ていない人がいると思い、作者名・作品名のみここで紹介します。「MIYATEEN」は、とてもよくできた冊子ですので、登校後手にとってください。市立図書館にも配備されているので、この休業中に図書館で手にとることもできます。
 今回の「MIYATEEN」は、「-WELCOME TO OUR THEATER-」という副題がついており、シネコン風の作りになっています。とても魅力的な作りになっているので、文字だけで紹介するのはとても味気ないのですが、紹介されている本は下記のとおりです。

 「傘ももたない蟻たちは」加藤シゲアキ
 「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」岩崎夏海
 「人間失格」太宰治
 「カラスの教科書」松原始
 「ののはな通信」三浦しをん
 「午後の恐竜」星新一
 「三匹のおっさん」有川浩
 「Another エピソードS」綾辻行人
 「蜜蜂と遠雷」恩田陸
 「フリーター、家を買う」有川浩
 「本屋さんのダイアナ」柚木麻子
 「悩み部の結成と、その結末。」麻木一樹
 「永遠(とわ)をさがしに」原田マハ
 「桜風堂ものがたり」村山早紀
 「15歳のテロリスト」松村涼哉
 「氷菓」米澤穂信
 「今だけあの子」芦沢央
 「フーガはユーガ」伊坂幸太郎
 「吉祥寺の朝日奈くん」中田永一
 「生のみ生のまま」 上・下」綿矢りさ
 「ロマンシエ」原田マハ
 「100日間、あふれるほどの「好き」を教えてくれたきみへ」永良サチ
 「パラレルワールド・ラブストーリー」東野圭吾
 「夜が明けたら、いちばんに君に会いに行く」汐見夏衛
 「文房具の解剖図館」ヨシムラマリ、トヨオカアキヒコ
 「老人と海」アーネスト・ヘミングウエイ
 「神隠しの森 とある男子高校生、夏の記憶」梨沙
 「嫌われる勇気」岸見一郎、古賀史健
 「ほくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」ブレイディみかこ
 「思い出のマーニー 上・下」ジョーン・ロビンソン

 「MIYATEEN」には、本の概略と感想が編集した高校生によって記されていますので、登校後はそちらを参考にしてください。
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2021/03/01

卒業式 式辞

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式  辞

 朝夕の厳しい冷え込みはまだ残るものの、日増しに強まる春の陽射しに万物が胎動する季節となりました。
 この佳き日に、PTA会長小野浩一様、同窓会長四十物英晴様の御臨席を賜り、保護者の皆様のご列席の下、栃木県立宇都宮北高等学校第三十九回卒業式を挙行できますことは、本校にとりましてこの上ない喜びであり、厚くお礼申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大予防のため、多くの御来賓の方々をお招きすることができず、在校生がこの会場で卒業生の姿を見ることはできませんが、二年生は西体育館にて、一年生は配信された映像にて気持ちを一つに先輩方の卒業を祝福しています。
 卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。
 また、保護者の皆様には、今日まで陰に陽に、慈しみ育ててこられた御苦労が実を結び、ここに無事お子さまが卒業を迎えられましたことを、心からお祝い申し上げます。
 ただいま卒業証書を授与した三一五名の卒業生の皆さんは、本校に入学以来、「励み 結び 拓く」の校訓のもと、「高い志をもつ生徒」「全力を尽くす生徒」「リーダーとなる生徒」「国際人の資質をもつ生徒」を目指し、勉学はもちろん、部活動に、学校行事などに、常に真摯に取り組み、在校生にも良い手本を示してくれました。皆さんの歩みは、本校の歴史に新たなる一ページを記すとともに、一人一人が精神的にも肉体的にも見違えるような成長を遂げました。
 今この席にある皆さんの姿を、指導に携わった我々も後ろの席の保護者の皆様と同様、様々な感慨を込めて見守っています。
 皆さんほど多くの試練を強いられた学年はないと思われます。
 第一に、大学入試改革のもと、多くの変更が皆さんの前に示されました。
 大学入試センター試験を大学入学共通テストと名称を変更し、出題内容は思考力、判断力、表現力を問うものとすることが発表されました。
 解答方法も、本校開校の前の年に始まった共通一次試験から四〇年続く、マークシート方式のみの解答であったものが、国語と数学では、記述式の解答が加わることとなり、英語では、四技能の力を見る試験となることが示されました。
 これほど大きな変更が、一度に課され、未知なるものに取り組む不安を皆さんは強いられました。
 ところが、一昨年末になって、記述解答も英語四技能試験も実施されないこととなり、それまでの取り組みは何だったのかと思わされることとなりました。
 しかし、記述式解答試験の撤回には、一つの希望がありました。それは、撤回の決め手となったのが、皆さんと同年齢の高校生の声であったことです。直前での変更で混乱は生じたものの、私たち教員が何度訴えても止められなかった未熟な制度変更を、高校生の声によって止めることができたということに、私は感動を覚えました。
 第二の試練は、昨年一月から世界中に猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症による様々な影響です。
 突然の三ヶ月にも及ぶ臨時学校休業、学校再開後もあらゆる活動が制限されることとなり、高校生活にも進路選択にも大きな影響を及ぼしました。
 運動部、文化部の各種大会やコンクールはことごとく中止され、これまでの成果を発揮することができずに、部活動を引退することとなりました。
 本校においても、スポーツ大会や学校祭といった、皆さんが楽しみにしていた行事が中止となり、生き生きと活躍できる場を失いました。
 どんなに辛く悲しかったことでしょう。
 誰もが、言いしれぬ不安と寂しさを抱えながら過ごしたことでしょう。
 できることなら皆さんに、もう一度、三年生として高校生活を全うしてもらいたいと考えるのは私一人ではないでしょう。
 私が皆さんと時間を共有できたのは、わずか九ヶ月でした。あまりにも短い。
 私が皆さんのはち切れんばかりの笑顔を、マスクなしに見ることができたのは、学年別ドッジボール大会の一日と、体育の授業を見に行った時だけでした。あまりにも少ない。
 実は、皆さんにもう一度、三年生として高校生活を送ってほしいという私の願いは、私が皆さんともっと触れあいたかったという個人的な思いでもあります。
 皆さんが北高への入学を強く望み、その願いを果たしたのに、思い描いた高校生活を送ることができなかったことを残念に思うように、私にとっても長年希望していた北高に勤務することができたのに、北高生と手を携え、よりよい北高作りに取り組むという目的を十分にできなかったことが残念でなりません。
 北高生は、皆優れた資質を持ち、可能性に満ちたすばらしい人たちです。その人たちの教育に携わりたいというのが、私のかねてからの望みでしたから、それが十分にできないことの悔しさはなかなかぬぐい去れません。
 しかし皆さんは立派でした。
 置かれた境遇をしっかりと受け止め、前を向いて次なるステージに思いを致し、歩んできました。その姿はとても頼もしく、「さすが北高生」と思いました。
 だからこそ皆さんには大きな期待が寄せられるのです。
 本校の目指す生徒像の一つ「リーダーとなる生徒」について、皆さんは、自らが望むと望まざるとに関わらず、地域で職場で様々な組織の中で、リーダーとして活躍することを期待されています。
 本校の教育目標が「人間性豊かで、我が国の伝統・文化を理解し、国際感覚をもって社会で活躍する人材を育成する。」とあるのも、リーダーとして活躍することを求められる、宇都宮北高校だからだと言えます。
 数年前、ある生徒から「リーダーに必要なものは何ですか。」と尋ねられたことがありました。その時、私は、「何よりもまず熱さだ。」と答えました。「熱意がなくてはリーダーにはなれない。熱意のない者に人はついてこない。」と。「しかし、熱意だけでは組織は動かせない。リーダーに冷静な判断力がなくては組織は崩壊してしまう。」「熱さと冷静さの相反する要素を兼ね備えていることが必要だと思う。」と答えました。
 世の中には様々なリーダー論がありますが、その一つに「リーダーは、ぶれてはいけない。」というものがあります。多くの人がイメージする理想のリーダー像と言えるでしょう。
 一方で、アル・ビタンバリという人の「すごいヤツほど上手にブレる」という本の中には、アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏をはじめ優れたトップリーダーの多くは、「一度決めたことにこだわることはせず、説得を受け入れ、ブレることで成功をおさめている。」と書かれていました。
 イトーヨーカドーの創業者である鈴木敏文氏は、その著書「朝令暮改の発想」の中で、「朝令暮改となることを恐れてはいけない。」と説いています。「朝令暮改」という言葉は、「命令や法令がたびたび変更されてあてにならない。」という意味で、戒めの言葉として使われるものですから、一般的な考え方に反するものです。
 一方でぶれてはいけないというリーダー論があり、一方で一度言ったことに固執せずにブレることを勧めるリーダー論がある。
 どちらが正しいということはなく、いずれもそれぞれの場にあっては正しい在り方だと言えるでしょう。
 このように、これから皆さんが進む社会では、一つの正解があって、それに向かって進めば良いということはありません。
 一つの事象を多面的に見て、その時、その場での最善は何かを主体的に判断し、実行していくことが求められます。
 その際、判断の基となるのが「哲学」です。
 私はこの九ヶ月、皆さんに哲学を持つようにと繰り返し言ってきました。自分がいかに生きようとするか、どうありたいと考えるか。
 これらの「生き方」「信念」といったものが、主体的判断の基となるのです。
 本校の校訓である「励み 結び 拓く」の精神こそは、自らの哲学を考えるうえでの基盤となり、リーダーの資質として欠くことのできないものであります。
 どんなに熱意があろうとも、どんなに冷静さがあろうとも、励む姿の見られない人、何事も中途半端で結果を示さない人、新たな世界を切り拓こうしない人のもとには人は集まりません。
 人間性豊かで、我が国の伝統・文化を理解し、国際感覚をもって社会で活躍する人物として生きていくために、この三つを卒業後も人生の指針としてほしいと切に願います。
 自らの励む姿、結ぶ姿、拓く姿を念頭において日々を送ってください。きっと皆さんの人生を豊かなものにしてくれるはずです。
 保護者の皆様、改めましてお子様の御卒業おめでとうございます。皆様からお預かりしました大切なお子様方を、本日お返しいたします。三年間でかくも成長しました。
 お子様方が卒業後も宇都宮北高校の同窓生として本校とつながっていくように、保護者の皆様におかれましても、保護者の皆様同士で築いた御縁、保護者の皆様と我々教職員との間で育んだこの御縁をこれからも大切にしていただき、いつまでも本校を愛し続けてくださいますようお願い申し上げます。
 最後に、卒業生の皆さん。
  未来を切り拓くのは君たちです。この国の、この世界の未来を君たちに託します。
 君たちにはその力があります。
 これほどの試練を乗り越えてきた皆さん。
 逆境を知る者は強く、それを乗り越えた者は更に強い。
 君たちの未来に幸多からんことを祈り式辞といたします。

 令和三年三月一日
 栃木県立宇都宮北高等学校長  笠原紀昭


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2021/01/21

「伝えよう!本の魅力コンテスト」最優秀賞、優秀賞受賞

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 令和2年度「伝えよう!本の魅力コンテスト」ツイッター部門において、本校の1年生3名が最優秀賞と優秀賞(2名)に選ばれました。
 応募総数741名の中から最優秀賞1名、優秀賞5名ということですので、快挙と言えます。

最優秀賞:林之子さん 『でも女』(群ようこ/著 集英社)
 仲良し3人組の新しい仲間はとっても鈍くさい女の子。私たちとは少しリズムが合わないみたいだけど、かっこいいお兄さんがいるらしいから…。女性の少~し嫌なところが、作者らしくズバズバ描かれている。あーいるこんな人とくすっとしたり、私だ…とドキッとしたり、飽きのこない短編集です。

優秀賞:中村七海さん 『15歳のテロリスト』(松村涼哉/著 KADOKAWA)
 15歳の少年が真実を知るために事件を起こす。それは、復讐であり、少年の真の目的のためであった。登場人物一人一人の過去を知り、真実がわかったとき、あなたはこの少年を犯罪者といえますか?誰もが少年法について考え、希望ある未来を望む。心が震え、息をのむ世界からあなたは抜け出せなくなる。

優秀賞:森田楓彩さん『アウシュヴィッツの図書館』(アントニオ・G.イトゥルベ/著 集英社)
 舞台は第2次世界大戦中のアウシュヴィッツ強制収容所。そこには命を懸けて8冊だけの秘密の本を守る少女ディタがいた。死と常に隣り合わせで生きていくディタからは、生きるということがどういうことか、勇気を持つのはいかに大切かを学ぶことができる。実際に著者が取材して得た感動の実話を、ぜひ。

 このコンテストは、高校生同士の本のすすめ合いを一層促進するために、ポップやツイッターを想定した短文により、おすすめの本を紹介するもので、コンテストの審査を高校生である読書コンシェルジュ経験者が行うことで、同世代の感性を生かした読書推進につなげることを趣旨として、栃木県教育委員会が主催したものです。
 入賞作品は栃木県のホームページと公式ツイッターで発信されています。
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2020/12/07

校長室より『ビブリオバトル』

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 皆さんは、ビブリオバトルというものを知っていますか。「知的書評合戦」とも言われるもので、公式ルールは以下の4点からなります。
1,発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まる。
2,順番に一人5分間で本を紹介する。
3,それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分行う。
4,全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員一票で行い、最多票を集めたものを『チャンプ本』とする。

 令和2年12月6日(日)に「高等学校ビブリオバトル2020栃木県大会」が、栃木県庁にて開催されました。
 コロナウイルス感染症の感染拡大予防のため、例年よりも規模を大幅に縮小し、県の関係者以外は生徒のみというものでした。
 既に全国大会の中止が決まっておりましたが、予選から各会場とも熱い戦いが繰り広げられました。
 本校からバトラーとして参加する者はいませんでしたが、読書コンシェルジュの4名が運営に携わりながら参加しました。決勝戦のディスカッションでは、本校生の質問が最も多く活躍していました。
 チャンプ本には、小山工業高等専門学校の塚田蓮大さんが紹介した『屋上のテロリスト』(知念実希人/光文社文庫)が選ばれました。
 決勝には、以下の5作品が残りました。(発表順)
1,『答えより問いを探して』(高橋源一郎/講談社)
2,『いのちの車窓から』(星野源/KADOKAWA)
3,『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』(汐見夏衛/スターツ出版文庫)
4,『キケン』(有川浩/新潮社)
5,『東大の先生!文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!』(西成活裕/かんき出版)
 予選各グループで紹介された作品は以下のとおりです。
1,『コンビニ人間』(村田紗耶香/文春文庫)
2,『人間椅子』(江戸川乱歩/角川ホラー文庫)
3,『小公女』(フランシス・ホジソン・バーネット/新潮文庫)
4,『希望の糸』(東野圭吾/講談社)
5,『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』(Jam/サンクチュアリ出版)
6,『アーモンド』(ソン・ウォンピョン/祥伝社)
7,『桜のような僕の恋人』(宇山佳祐/集英社文庫)
8,『たとえ明日、世界が滅びても今日、僕はリンゴの木を植える』(瀧森古都/SBクリエイティブ)
9,『コーヒーが冷めないうちに』(川口俊和/サンマーク出版)
10,『僕は、字が読めない。ー識字障害と戦いつづけた南雲明彦の24年』(小菅宏/集英社インターナショナル)
11,『彩雲国秘抄 骸骨を乞う』(雪乃紗衣/角川文庫)
12,『世界から戦争がなくならない本当の理由』(池上彰/祥伝社新書)

 来年は、バトラーとしての参加、読書コンシェルジュとしての参加、一般観戦者としての参加と多くの生徒が参加することを期待します。
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2020/09/11

全国高等学校文化連盟賞受賞

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第44回全国高等学校総合文化祭に弁論部門で参加した、3年生の大川英莉さんが、優秀な成績を収め本文化祭の発展に寄与したとして「文化連盟賞」を受賞しました。
大川さんの弁論は10月31日までネット上で公開されていますので、「WEB SOUBUN」で検索し、御覧ください。
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2020/08/21

校長室より「山崎正和『劇的なる日本人』

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 図書紹介の7回目は、浅田次郎氏の『地下鉄(メトロ)に乗って』の予定でしたが、山崎正和氏の『劇的なる日本人』他に変更します。
 8月21日、山崎正和氏が亡くなりました。山崎氏は、劇作家、評論家として日本の文化に大きく貢献した方です。
 大学2年の時に演劇学の講義を取った時読んだ『世阿弥』や、大学3年の時に森鴎外のゼミに参加していた時読んだ『鴎外 戦う家長』の文筆の鋭さに圧倒されて以来、山崎氏の著作を読むようになりました。
 現代文の教科書教材として取り上げられている『劇的なる日本人』は、授業で何度も扱いましたが、何度読んでも飽きることはなく、読むたびに優れた日本人論だと感じています。
 優れた日本人論・日本文化論としては他に、『柔らかい個人主義の誕生』や『日本文化と個人主義』などがあります。
 「消費社会の美学」という副題が付いた『柔らかい個人主義の誕生』は発表時たいへん話題となり、各界の著名人との対談集『柔らかい個人主義の時代』が発刊されています。
 対談集では、丸谷才一氏との都市論『日本の町』が秀逸です。
 また、『柔らかい自我の文学』や『近代の擁護』など、文学評論や文明評論も多く出版されています。
 先日の外山滋比古氏に続き、巨星墜つの感を否めません。
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2020/08/20

2学期始業式式辞

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 皆さんおはようございます。
 今回も放送による始業式となりました。したがって、また校歌を歌うことができません。皆さんの心の中で歌ってください。
 誰もが経験したことのない、非常に短い夏休みが終わり、今日から誰も経験したことのない長い長い2学期が始まります。
 1学期の終業式で皆さんに書いてもらった夏休み中にしたいと思うことはできたでしょうか。
 あっという間の2週間で、何かしようと思う間もなく過ぎてしまったという人もいるのではないでしょうか。
 私は考えていたことの一部しか実行することができず、改めて計画を立てることの大切さと、時間の貴重さに気づかされました。また、不測の事態に備え、早め早めの行動を習慣化しなくてはいけないのだなとも感じました。
 おそらくは皆さんも時の経過の早さに驚いていることと思います。今後も何が起こるかわからない状況は続くことと思いますので、先を見越した行動と、代替プランを用意すること、時間を有効に使うことを考えてください。
 さて、2学期始業式にあたり、3点ほどお話しししたいことがあります。
 今回もプリントを用意しましたので、空欄への記入や余白へのメモをしながら聞いてください。
 空欄への記入は日本語ディクテーションのつもりで、耳で聞いた言葉を文字に、漢字仮名交じりで書いてください。漢字が思い浮かばない人は、仮名で書いておいて後で辞書で調べてください。
 まず最初に皆さんにお話ししたいことは、長い2学期の過ごし方についてです。
 例年になく長い2学期の過ごし方として、生活のあらゆる面で、緊張と弛緩を適宜繰り返してほしいということです。
 人間の神経は緊張させたままだと不調を来してしまいます。適宜緩めてしなやかさを保つ必要があります。しなやかさがないと柔軟な発想はできませんし、本来の能力を発揮することができなくなります。
 ゴムやバネといったものは、強く引っ張って緊張させたままにしておくと、本来持つ役割を果たせなくなってしまいます。
 緊張の限界を超えたゴムは切れてしまいますし、伸ばしたままの状態で長く置くと、縮まなくなってしまいます。
 従って、心身の健康を保つうえでも、緊張と弛緩を適宜繰り返しながら長い2学期を乗り越えてほしいと思います。
 新型コロナウイルス感染症の感染予防については、なお緊張感を持って取り組んでもらわなくてはなりません。
 報道によると、他県では、100名近くの感染者が部活動を中心に出た高校や、20名以上の感染者が出た高校があります。また、大学のサークル内での感染も報じられているところです。
 自分たちは大丈夫ということは決してありませんので、緊張感を持った活動をお願いします。
 次に、夏休みのある八月という月に関連して思うところです。
 北高のホームページ校長室よりに「八月がくるたびに」という記事を掲載し、日本人いや世界中の人たちは、昭和20年(1945年)の8月を忘れてはいけないと訴えましたが、日本人にとっては多くの意味ある日が続きます。
 8月6日は広島に原爆が投下され、14万人の命が奪われた日、8月9日は長崎に原爆が投下され7万人の命が奪われた日、8月12日は群馬県上野村に日本航空機が墜落して520名の命が失われた日、8月13日は盂蘭盆会(うらぼんえ)の迎え盆、8月15日は終戦記念の日、8月16日は送り盆と昨日まで意味ある特別な日が続きました。
 因みに、日常と異なる非日常の特別な日のことを「晴れ」と言います。「晴れ着」や「晴れの舞台」などと使われる「晴れ」です。「晴れ着」というのは、特別な日、「晴れの日」に着る着物だから「晴れ着」と言うのです。したがって、始業式の今日も、本校生にとっては「晴れの日」となります。たとえ雨が降っていても「晴れの日」なのです。入学式や卒業式、結婚式などで来賓の方が「この晴れの日に」というフレーズを使い、外は土砂降りの雨ということがあっても、「あの人、いくら用意した原稿だからといっても、こんな雨なんだから言い換えればいいのに」などと思わないでください。「雨が降っても晴れの日なのです。」
 もし、そのような場に遭遇し、あなたの隣の人が「雨の日に晴れの日なんて言っているよ。」と笑っているようなことがあったら、「晴れの日というのは特別な日ということらしいですよ。」と教えてあげてください。この時大切なのは、「らしいですよ。」の「らしい」という言葉です。決して、「晴れっていうのは、特別な日のことなんだよ。知らないの。」などと言わないこと。「らしい」を使って、「自分もよくは知らないのだけれど」という雰囲気を出すこと。これが円滑な人間関係を構築する秘訣です。
 特別な日、非日常を「晴れ」というのに対して、日常をいうことばを「褻(け)」と言います。声だけで説明するのが難しい漢字なので辞書で調べてください。「晴れ」と「褻(け)」、是非知っておいてください。
 話を八月の話題に戻します。
 一昨日の終戦記念の日、NHKは、原爆の開発に取り組んでいた日本人科学者のドラマを放送しました。京都帝国大学物理学教室において、実際にアトミック・ボム(原子爆弾)をアメリカ・ソ連よりも早く開発しようとしていた若者たちの姿が描かれていました。
 ドラマでは、「科学者が兵器を作ることをどう考えるのか」と苦悩する場面や、原爆が投下された広島の町を見て、「自分たちが作ろうとしていたのはこれだったのか。」と嘆息する場面がありました。
 私が皆さんに「哲学を持たない科学者ほど恐ろしい者はないから哲学を持ってほしい」といっていることの背景にはこのような事があります。
 戦時中に日本の大学で実際におこわなわれていたこととしては、九州帝国大学医学部で行われたアメリカ人捕虜に対する生体解剖事件があります。この事件を題材とする小説が遠藤周作氏の『海と毒薬』です。『海と毒薬』は、今年も新潮文庫の100冊に入っていますので入手しやすいと思います。
 新潮文庫の100冊の中には、広島の原爆投下後に降った雨によって被爆した女性を描いた、井伏鱒二氏の『黒い雨』もあります。
 『黒い雨』といえば、『黒い雨訴訟』と言われる裁判の一審判決が先月29日に広島地方裁判所であり、国と広島県、広島市が控訴したのは、五日前の12日のことです。
 75年前に起こったことは、まだ未解決なままなのです。
 また、昨日16日は送り盆の日で、京都では五山の送り火が灯される日でした。今年はコロナウイルス感染症の感染予防のため、大幅に縮小して実施されましたが、これに関して耳を疑うニュースがありました。8月8日の夜に、送り火が行われる山に何者かが登って無断で私有地に入り、大がかりな照明などを用いてライトアップしたそうです。大文字保存会の理事長さんは、「お盆に迎えた先祖の霊を送る大切な儀式を汚す行為だ。」と憤りと嘆きの言葉を発していました。人の思いや、文化を解さない愚かなパフォーマンスといわざるを得ません。
 改めて皆さんには、文化を理解し人の気持ちがわかる人間として人々をリードしてほしいと思いました。
 最後に、皆さんに是非意識してもらいたいことをお話しします。
 私は、本校に赴任するまでに、石橋高校に10年、宇都宮東高校に14年、鹿沼高校に3年と、本校に似通った高校に勤務してきました。
 その間、宇都宮北高校を常に他校比較の対象校として、成績の推移や進路状況を見てきました。
 その時思っていたことと、本校に勤務して中から皆さんの様子を見て感じたことがあります。
 それは、学業面に関しては、もう少し頑張ることで更に進路選択の幅が広がるだろうにということです。
 そこで、頭に浮かんだのが、盛唐の詩人、王之渙の「鸛鵲楼(かんじゃくろう)に登る」という五言絶句です。
 国語便覧の唐の時代の地図のページに載っていますので、後で見てもらいたいと思いますが、その詩の中に、「千里の目を窮めんと欲し 更に上る一層の楼」という句があります。
 「遙か彼方まで見ようと思って、もう一つ上の階に上る」という意味です。
 皆さんも知っているように、一つ上の階に行くと見える景色が変わります。
 より高みに身を置くことができると、より広くより遠くを見ることができます。
 より広い視野を持つことは、より豊かな人生を送ることにつながります。
 北高生は、今一歩勉学に励むことで、その成果が実を結び、より広い進路を切り拓き、人生をよりよく変えることができると思いました。
 そこで、北高生一人一人が、王之渙の、「更に上る一層の楼」という言葉を意識して、学業に取り組むことを願うものです。
 以上3点申し上げ2学期始業式の式辞とします。
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2020/08/07

校長室より「八月がくるたびに」

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 昨日8月6日は、昭和20年(1945年)に広島に原爆が投下され多くの無辜(むこ)の命が奪われた日です。本校では、原爆が投下・爆裂した午前8時15分に、校内にいる者全員でお亡くなりになった方々を悼み黙祷いたしました。
 本校では、平和教育の一環として修学旅行で広島を訪れ、平和公園・平和記念資料館にて原爆の恐ろしさを知り、命の尊さ、平和の尊さを実感として学んでいます。
 しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、今年度は、修学旅行での広島訪問を断念せざるを得ませんでした。ただし、貴重な平和学習の機会をなくしてしまいたくはないので、現在広島訪問に代わる平和学習の方法を検討しているところです。
 8月9日には、長崎に原爆が投下され、8月15日に終戦となった昭和20年(1945年)の8月を私たち日本人は、いや世界中の人たちは決して忘れてはいけません。
 「八月がくるたびに」、毎年8月になると、この言葉が私の脳裡に浮かびます。
 「八月がくるたびに」というのは、私が小学校の時に読んだ、おおえひで・作、篠原勝之・絵になる本の題名です。1971年に発刊されたこの本は、現在全く異なる形態で出版されているとのことですが、篠原勝之さんの絵とともに訴えかけるおおえさんの言葉は今も忘れることができません。「だれが… どうして? だれが… どうして?」の言葉は、それこそ8月がくるたびに何度も何度も浮かび上がります。
 私がこの本に出会ったのは、この本がその年の読書感想文コンクールの課題図書だったからです。当時本好きではなかった私が、とにかく何か書かなくてはいけない、でも何を読んだらよいかわからないでいる時に母親が買ってきたものだと記憶しています。「8月がくるたびに」という言葉と、「だれが どうして」という言葉は、その後もずっと私の体に張り付いて離れませんでした。
 3年前に、栃木県学校図書館協議会長となり、読書感想文コンクールを主催する立場となった時に、1971年の課題図書を調べてみたところ、高校生向けの課題図書には渡辺淳一氏の『花埋み』が選定されていました。
 『花埋み』は、日本最初の女性医師となった荻野吟子氏の生涯を描いた作品です。その劇的な人生から演劇やテレビドラマにもなった作品であり、高校生の皆さんに読んでほしい一冊です。
 立場上言うのではなく、全国学校図書館協議会では、小中高校生それぞれの年代にふさわしく心に残るであろう作品を課題図書に選定しています。別に紹介しようと思っている重松清氏の『その日の前に』も2006年度の課題図書に選定されています。何を読めばいいかなと思ったら、課題図書を選択肢の一つにしてはいかがでしょうか。今年の高校生の課題図書は、谷津矢車『廉太郎ノオト』、マイケル・モーパーゴ『フラミンゴボーイ』、マーク・アロンソン、マリナ・ブドーズ『キャバとゲルダ:ふたりの戦場カメラマン』の三冊です。
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新型コロナウイルス感染症対策に関する本校の対応については、「お知らせ」の欄をご覧ください。
 

特殊詐欺にご注意ください

 栃木県警本部より、本校の同窓生に対する特殊詐欺の事案が発生しているとの連絡がありました。同窓生の皆様におかれましては、ご家族・関係者とも連絡を取り、特殊詐欺の電話には十分にご注意いただきますようお願いいたします。また、学校といたしましても個人情報の取り扱いには十分に注意しているところですが、同窓会名簿等の個人情報の取り扱いには十分にご注意いただきますよう、併せてお願いいたします。

 

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創立40周年記念事業実行委員会より

創立40周年記念
2021/03/31

学校紹介動画の公開について

| by 学校代表
 令和2年度、栃木県立宇都宮北高等学校は、創立40周年を迎えました。
創立40周年記念事業実行委員会を設置し、様々な記念事業を実施してまいりました。事業の1つとして「学校紹介動画の制作」がありました。是非とも御覧ください。
 また、今回の記念事業につきましては、同窓会の皆様、PTAの皆様をはじめ、多くの皆様の御協力と御理解をいただきました。厚く御礼申し上げま
す。

  https://youtu.be/jE4vfcjmVro(←動画はこちらから) 
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