研修報告 >> 記事詳細

2018/06/21

平成30年度 新任地域連携教員研修 第1日

| by 栃木県総合教育センター
目  的地域連携教員としての職務、今日的な教育課題、地域連携の進め方等について理解を深め、地域連携教員としての資質の向上を図る。
日  時平成30年5月28日(月) 9:30~16:00
対  象平成30年度の小・中・高・特の新任地域連携教員。社会教育主事有資格者(昨年度までに有資格者となった者)は、第2日を免除とするが、聴講することは可能。ただし、これまでにこの研修を受講した者を除く。また、昨年度中に新任地域連携教員になった者で、この研修を受講していない者を含む。
研修内容1 講話「地域連携教員の設置」
2 講話「地域連携教員への期待」
3 事例発表「地域連携教員の活動の実際」
4 演習「地域連携教員としてのマネジメントⅠ~自校の地域連携活動のデザイン~」
講  師大学職員
小・中・高・特別支援学校教員
県教委事務局生涯学習課職員
総合教育センター職員
研修の様子
講話 「地域連携教員の設置」講話 「地域連携教員への期待」
事例発表 「地域連携教員の活動の実際」 
演習 「地域連携教員としてのマネジメントⅠ」 

研修評価・振り返りシートから
0 研修の満足度
 満足  不満足
 
研修満足度66.0%33.5%0.5%-

1 講話「地域連携教員の設置」

【目標】
 地域連携教員設置の目的と職務について理解する。

【講話を通しての主な意見・感想】
<小学校>
  • 特に、地域連携教員の職務について確認することができました。また、県教委から発行されている手引き書「学校と地域を結ぶ」は、ノウハウが分かりやすくまとめられており、もう一度よく読み、今後の業務にいかしていきたいと思います。
  • 地域連携教員としての役割がよく分かりました。また、どのように工夫することで、子どもにとって、地域の方にとって、教員にとって有効な活動を行うことができるのか、そのヒントが分かりました。
  • 地域連携によって期待される効果、視点、さらに地域連携教員の役割など、基本的なことですがリーフレットや手引き書を見ながら確認することができました。コーディネーターというものについて改めて学ばせていただきました。
<中学校>
  • 中学校では地域を学んだり、地域の役に立ったりという目標があり、それらは達成できそうです。一方、地域の中の自分や役割を学ぶという点では、どのように目標に近づかせることができるのか、考えていきたい点です。
  • 地域連携教員という立場がどのようなものなのか分からなかったため、今回の講話は大いに参考になりました。まずは地域を知らなければならないことや、プランニング、マネジメント、アドバイスをできるようになっていくことが大切であると感じました。
<高等学校>
  • 小学生から高校生まで、発達段階によって連携の目的や内容が異なってくることを知りました。地元の特性、学校の特性をうまく活かしながら活動していきたいと思ました。
<特別支援学校>
  • 地域連携は、チーム体制で推進していくことの大切さを学びました。負担軽減だけでなく、複数の目で検討し相談し合うことで、安心感や余裕が生まれ、そこから新しいアイディアも出てくるのだと思います。


2 講話「地域連携教員への期待」

【目標】
 これからの学校と地域の目指すべき連携・協働の姿と地域連携教員に求められる役割や資質等を理解する。

【講話を通しての主な意見・感想】
<小学校>
  • 「知覚語」という言葉を初めて知りました。日常的には、子ども達に接する時、意味の分かりやすい言葉を使うようにしていましたが、地域の方に対しても同様に分かりやすい説明をしたいと思いました。
  • 学校という狭い世界の中にいるだけでは、本当の地域連携はできない。幅広い視野をもって、多くの視点をもっていくことが、地域連携教員に求められる一番大切な資質なのではないかと感じました。
  • 学校だけでしか通用しない考えや言葉を、社会教育の中で分かりやすく伝えることを心がけていきたいです。また、「出かけていく姿勢」を意識して連携に務めたい。先生方に提案できるよう、普段から人材や資源を探すつもりで、視野を広げて仕事をしていきたいです。
<中学校>
  • 自分の役割を学校の中だけで完結するのではなく、地域で活躍できる生徒を育てることに目を向けて関わっていきたいです。
  • 学校と地域の連携は、ただの交流や協力でとどまるのではなく、失われた教育力を取り戻したり、互いの要望を伝え合ったりしながら、不足しているところを補っていく必要があることが分かりました。
<高等学校>
  • 地域連携とは異文化との交流であり、その異文化を認める度量を持ち、自ら「出かけていく」姿勢でいることを心がけていきたいと思います。
<特別支援学校>
  • 学校からの視点だけでなく、地域の側からの視点という意識を忘れずに、開かれた学校づくりに向けて地域社会との連携・協働がスムーズに行われていくために、自分自身も楽しみながら業務を行っていきたいと感じました。

3 事例発表「地域連携教員の活動の実際」
【目標】
 事例発表を聞くことにより、地域連携教員の実際の活動について知る。

【講話を通しての主な意見・感想】
<小学校>
  • 何から始めたらよいのか、どんなことができるのかなど、具体的な例を出してお話しくださったので、とても分かりやすかったです。「地域連携シート」を作成して毎年引き継いでいけると、次年度の先生が助かると思うので、ぜひ真似してみたいと思います。「地域連携教員として心がけること」の中で、一人でやろうとせず、みんなに助けてもらうという点を特に心がけていきたいです。
  • 実践例のお話を聞き、本校でも地域とつながってやっていけそうな行事や活動がまだまだありそうな気がしました。もう一度、年計等をよく見て、取り組める領域を増やしてみようと思いました。
  • 初めて異動した先の全く馴染みのない地域で地域連携担当になり、推進計画も前年度の取組に関する資料もなく、何から始めればよいかさっぱり分からない状況でした。でも、今回の発表のおかげで、具体的に何をしていけばよいかイメージがわいてきました。まずは推進計画や、どんな場面でどんな連携をすれば学習効果が上がり、地域とのつながりが強くなるか、今年度しっかりとまとめ、来年度に向けて先生方のご理解ご協力をいただけるようがんばりたいと思います。
<中学校>
  • 実際に学校の中で地域連携活動をコーディネートしていらっしゃる先生の話を聞くことができ、イメージしやすかったです。一番感じたことは、「肩の力を抜こう」ということです。地域と関わることには、柔軟な対応が必須であることを痛感しました。堅く身構えずにがんばろうと思いました。
  • 小学校とは異なり中学校では、ボランティアに来校していただいて生徒と一緒に活動することは少ないが、生徒が地域に出て地域参加・参画できる機会をつくっていきたいです。
<高等学校>
  • 特別なことはしていないとおっしゃっていましたが、とてもすばらしい活動だと思いました。何年もかけ定着させ、特に教員の理解を得て活動されていることが参考になりました。
  • 地域連携の様々な活動に生徒を参加させるために、地元の役場などと連携をとることや、実際に活動する際には、教員はなるべく口を出さないことも効果があることを知ったので、心がけていきたいです。
<特別支援学校>
  • 「地域と連携している活動は意外とたくさんある」とのことなので、どのような活動を行っているのか見直しをしたいです。その中で「お互い楽しく、お互いにやってよかったと思う活動」を実施していきたいです。

4 演習「地域連携教員としてのマネジメントⅠ~自校の地域連携活動のデザイン~」
【目標】
 勤務校の実態に応じ、現状を再確認しながら今後の地域連携活動についての構想を描く。

【講話を通しての主な意見・感想】
<小学校>
  • グループの先生方の取組を知り、各学校の実態が異なれば、取り組み方も違うということが分かりました。私の学校では、どのようなやり方がよいのかということを見つけて、実践していけるよう取り組んでいきたいと思いました。
  • 地域連携チェックシートをすると、教職員への理解が不十分だったと感じました。まずは、教職員に十分に地域連携の必要性を認識してもらい、あらゆる教育活動に効果が上がるということを周知していきたいです。
  • まずは校内で声をあげ、研修の機会を設けて共通理解を図っていきたいと思います。さらに年計の見直し、事業シートの作成など、本日の研修で分かった(知った)中で、できそうなことから積極的に取り組んでいきたいと思います。
<中学校>
  • 生徒が自分の学校、地域の一員としての自覚と誇りをもって生活することができるように、地域連携が効果的に実践できるようにしていきたいです。そのためにも地域と学校の情報発信と収集に力を入れていきたいと思います。
  • 学校ボランティアの人に来校してもらい、教育活動の充実のために力を貸していただくというのが本校のスタイルであったが、今後は、生徒が地域に貢献できるような活動を模索していきたいと思います。
  • いろいろな学校での実情を聞くことができたのがよかったです。学校によっては、もう地域連携の仕事をどんどん進めている学校があり、自分もしっかり取り組んでいきたいと思いました。地域と教職員と共に足並みをそろえて、授業やボランティア活動に取り組んでいきたいです。
<高等学校>
  • 地域連携担当一人が動くのではなく、全職員が意識して地域との連携がとれ、それを学習に生かせるようにしていきたいと思います。
<特別支援学校>
  • 特別支援学校で、生活に結びついた学習として行われているものに、地域連携と言えるものも多くあると思います。まずは、現在行われている諸活動を地域連携という視点で捉え直し、充実させていきたいと思います。同時に、地域のことを知り、さらに地域資源を活用しながら、子どもが生活で活かせる活動を考えていきたいと思いました。





10:17 | 専門研修1イ