調査研究
- 教育の情報化
- ネット社会における安全指導資料
~子どもたちがネットトラブルにあわないために~ -
急速に進むネットワーク関連技術の進歩とその普及により、インターネットや携帯電話の利用が急速に子どもたちの間に広まってきました。これらは、便利なサービスを利用することができたり、世界中の人々とのコミュニケーションが可能になったりするなど、魅力がいっぱいの新しい情報機器です。しかし、残念ながら、インターネットや携帯電話の利用による事件・事故も、急激に増えるとともに、その加害者、被害者が低年齢化しています。
このような状況の中で、子どもたちには、日常の社会生活の常識ばかりでなく、インターネットや携帯電話の利用に関する常識も指導することが大切になってきています。そして、子どもたちが、本人の自覚の無いまま、他者やネットワークに害を及ぼすことのないようにするとともに、自分自身でトラブルを回避したり、知らず知らずのうちにトラブルに巻き込まれないようにするために、情報社会の常識を身に付けることが大切です。
また、情報社会の常識を理解したうえで、安全に生活する態度を育成する必要があります。そのための一つの指導方法として、構成的グループエンカウンターの手法を取り入れた指導事例を紹介します。
本資料は、子どもたちに情報社会の常識を身に付けさせるとともに、情報社会を生き抜くための態度の育成をはかるために作成したものです。全ての子どもたちが、インターネットや携帯電話の安全な利用方法を学び、自己防衛・自己責任のもとに、情報社会を快適に暮らすことができるようになることを願います。平成17年3月
栃木県総合教育センター所長
佐藤 信勝
(PDFファイル:3.4MB) - 本資料の活用の仕方 (34KB)
- (1) この資料は、次のような活用場面を想定して作成したものです。学校の実情に合わせて、コピーして配付するなどしてご活用ください。
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校内研修で授業で保護者会で
- (2) デジタルデータは、学校の実情に合わせて、加工するなどしてご活用ください。
- 1 インターネットや携帯電話を安全に利用するために (440KB)
- 2 これだけは知ってて欲しい
“インターネットや携帯電話利用の常識”(3.2MB) - インターネット世界でも、事件・事故を起こしてしまってから、「知らなかった」ではすまされません。インターネットや携帯電話の普及により、多種多様なコミュニケーションが可能になり、場所や時間を気にすることなく様々なサービスを利用できるようになりました。その利便性や有用性は、私たちの生活に欠かせないものになっています。その一方で、様々な有害情報や犯罪が氾濫しており、子どもの健全な発達だけでなく、価値観やモラルにも悪影響を及ぼす恐れも出てきています。
わいせつ、暴力、ドラッグなどの子どもに不適切な有害サイト、虚偽情報、個人情報の流出・悪用、悪徳商法、迷惑メール、不正アクセスやウイルスなどの有害情報や犯罪の手口などについて、教師や保護者がきちんと理解し、子どもたちを守るために、インターネットや携帯電話の利用に関する常識をきちんと教えておくことが大切です。 - この章は、インターネットや携帯電話の利用について、朝の会や帰りの会の講話、授業などでトピック的に扱うことを想定して作成したものです。なお、この章は、一度の指導ではなく、継続的な指導を必要とする内容を集めました。また、保護者への啓発資料として活用することもできます。
- 事例 1.ケータイは危険ととなり合わせ
- 事例 2.出会い系サイトのわな
- 事例 3.ネットオークション・ネットショッピング被害にあわないために
- 事例 4.個人情報の取り扱いに注意
- 事例 5.ユーザIDとパスワードの管理を理解しよう
- 事例 6.チェーンメールって何ですか
- 事例 7.掲示板のトラブルに巻き込まれないために
- 事例 8.許諾をとるってどういうこと
- 事例 9.インターネット時代の著作権を理解しよう
- 事例10.不正アクセス行為は処罰されます
- 事例11.だれもが迷わくコンピュータウイルス
- 3 ホンネで語り情報化社会を学ぼう
(構成的グループエンカウンターの手法で) (752KB) - 社会でのルールやマナーを守ろうとする態度は、単に法律やルールを説明するだけでは身に付きません。情報社会の中においても、公共の場での携帯電話の使用のように、他人に迷惑がかかっても自分さえよければかまわないといった自分勝手な考え方、音楽CDやコンピュータソフトなどの不正コピーのように、見つからなければかまわないといった考え方を改めさせるには、本人に自覚させることが一番の解決策になります。そのためには、次のことが大切です。
- 1. 自分の行動を振り返らせる機会を与える
- 2. 他人と本音をぶつけ合う機会を与える
- これらの機会を学習活動の中に取り入れることによって、自己理解および他者理解が進み、よりよい人間関係が築かれます。
- 構成的グループエンカウンターでは、自己理解・他者理解・自己受容・感受性の促進・自己主張・信頼体験の6つのねらいを満たすようエクササイズを組んでいます。構成的グループエンカウンターの手法を取り入れることが、情報社会で生き抜く態度や心を育てるための有効な指導法の一つであると考えられます。
- この章は、情報社会で生活していくために大切な著作権やネットワーク利用等の内容を、社会科、技術・家庭科、特別活動、道徳、総合的な学習の時間、普通教科情報等の時間に指導することを想定して作成したものです。
- 構成的グループエンカウンター(SGE)について
- 事例1.あなたが望むネットコミュニケーション
- 事例2.ネット利用!あなたならどうする?
- 事例3.ネットワーク利用者のマナー
- 事例4.著作権!これでいいの?
- 事例5.脱法ドラッグって何ですか?
- 4 資料 (382KB)
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資料 1.トラブル発生時の対応について 資料 2.アンケート調査 資料 3.インターネット講習会 資料 4.リンク集 - 5 トピック
- 1.国民のインターネット活用の現状
- 2.インターネット依存傾向と情報モラル
- 3.平成16年上半期 いわゆる出会い系サイトに関係した事件の検挙状況
- 4.インターネットの利用用途
- 5.仮想現実を理解しましょう
- 6.児童生徒の覚せい剤等の薬物に対する意識等調査