平成19年度栃木県教育研究発表大会 理科部会(中・高) 概要
理科授業で使用する計測機器の開発と活用
- 表計算ソフトを用いたシリアルインターフェースの開発 -
市貝町立市貝中学校 黒﨑 雅章
理科授業で実験をする場合、実験によっては温度等の測定が困難なものがある。例えば、中学校2年生の「天気とその変化」の単元で、フラスコ内で人工雲を発生させる実験がある。フラスコ内では、理論上5~10℃の温度変化をしているはずであるのに、棒温度計では1℃前後の変化しか求められない。また、フラスコ内の圧力変化の測定は困難であるため、実際に測定しないことが多い。そのため、生徒に圧力変化に伴って温度が変化する実感が伴わないという問題がある。このような問題を解決するためには、センサーをコンピュータに接続して、短時間の温度変化をリアルタイムで測定できるような計測機器を用いることが有効であるが、実際の測定に利用可能な実験計測器が一般に市販されているわけではなく、あったとしても高価である。
そこで、今回の発表では、昨年度の内地留学において、計測機器と測定結果をリアルタイムでExcelを用いてグラフ化するソフトを開発し、実際に授業に取り入れ、効果の検証を行ったことを中心に報告する。