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研修

  • 令和2(2020)年度 幼児期の特別支援教育研修


障害のある子どもなどの保育の在り方について理解を深め、指導力の向上を図る。

令和 2年11月17日(火) 9:30~16:00

幼稚園、幼保連携型認定こども園、保育所、小学校、義務教育学校、特別支援学校 
教職員



1 講話「幼児期における特別支援教育」
2 講話「子どもとつながる、子どもをつなぐ、特別支援教育」
3 講話「個が育つ、みんなで育つ保育の実際」
4 情報交換「視点のチェンジ~今後の実践に向けて~」

宇都宮大学大学院教育学研究科 准教授 司城紀代美 氏
元東京都公立幼稚園 園長 瀬田雅江 氏
総合教育センター職員




センター長挨拶 講話
「幼児期における特別支援教育」
講話
「子どもとつながる、子どもをつなぐ、
特別支援教育」
講話
「個が育つ、みんなで育つ保育の実際」
情報交換
「視点のチェンジ~今後の実践に向けて~」














0 本日の研修は、今後の職務に生かせる内容でしたか。
  そう思う   そう思わない
  未回答
満足度・活用度 9 90.0% 1 10.0% 0 0.0% 0 0.0% 1
23 88.5% 3 11.5% 0 0.0% 0 0.0% 0
38 80.9% 9 19.1% 0 0.0% 0 0.0% 0
11 100.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0
6 85.7% 1 14.3% 0 0.0% 0 0.0% 0
合計 87 86.1% 14 13.9% 0 0.0% 0 0.0% 1

1 講話「幼児期における特別支援教育」
【研修目標】
 幼児教育の基本に基づいた特別支援教育の在り方について理解を深める。

【研修者の声】
  • 子どもの保育についての見方を変え、楽しい気持ちでいろいろなことに挑戦していった方がよい手立てが見つかるということを改めて感じた。子どもの気持ちを大切にし、集団だからこそできる支援をもう一度考えていきたい。
  • まずは子どもと一緒に同じことを楽しみ、共感できることが大切。子どもの気持ちを理解していけるよう関わっていきたい。
  • 障害をもつ子の関わりとして、その子を変えるというのではなく、保育者の声かけや支援が重要になってくることが改めてわかった。楽しそうに遊んだり、話したりしている姿を見て、周りの子どもたちもその子に対して偏見をもったり、怖がってしまったりすることがなくなるのではないかと思った。


2 講話「子どもとつながる、子どもをつなぐ、特別支援教育」
【研修目標】
 特別支援教育の視点から、子どもの見方や保育者の対応の基本について理解を深める。

【研修者の声】
  • 「○○障害の子にとっての支援ではなく、△△ちゃんにとっての支援」という言葉が胸にささった。この障害だからこの対応ではなく、一人一人の個性や得意なこと、苦手なことを受け入れた上での環境構成、支援について考えることが大切だと学んだ。
  • 日々の保育の中で、「させなくては」「しなくては」ということばかりを考えていた。視点を変えて、はじめましての気持ちでその子の視点に立って、内面をもっとよく知っていきたい。そして、その子にとって思いを共有できる安心できる相手になりたいと思う。
  • 支援が必要な子の回り道が他の子どもたちの学びにもなり、互いに支え合うようになることがわかった。子ども同士をうまく繋ぎながら、今日学んだことを実践していきたいと思う。


3 講話「個が育つ、みんなで育つ保育の実際」
【研修目標】
 子どもと保育者の関わり合いの事例場面を通して、「子どもが育つ」ことについて理解を深める。

【研修者の声】
  • その子自身を今すぐに何とかしようとすると、子も担任も苦しくなる。長い目でいろいろな視点で理解しようとすることの大切さ、自分の価値観で偏った見方をしてしまっていることに気付き、反省した。「うまくいかなかったことも大事なヒント」の言葉に救われた。
  • 子どもの視点、同じ目線で一緒に過ごすことで子どもをよく理解し、結果、適切な支援が生まれて指導方法が見えてくるのだと感じた。「支援が必要な子には特別な支援を」と思っていた部分が大きかったので、特別でないことが支援に繋がることを学べてよかった。
  • 自分が望む姿になってほしいと押し付けたり、保護者を気付かないところで傷つけてしまっていたり、振り返ってみると多々あったのではないかと反省した。心に刺さる深い言葉や心がふっと軽くなる言葉もたくさんあり、現場を知っている方だからこその講話の内容に心が浄化されたような一日だった。


4情報交換「視点のチェンジ~今後の実践に向けて~」
【研修目標】
 情報交換を通して、研修者や自園・校が抱えている課題を整理し、新しい気付きを生かし、今後の実践に見通しをもつ。

【研修者の声】
  • 普段は所内、市内の保育士との情報交換だけだが、県内の保育士さんとの話し合いが有意義で「自分だけではない」と思えた。また、自分の思いや保護者の思いだけでなく、その子自身の思いにも寄り添うことを再確認した。
  • 同じ悩みをもつ方も多く、これからの保育についていろいろ話せたのでよかった。視点を変えてみることでの変化を楽しみながら保育していきたいと思う。
  • たくさんアドバイスをいただき、これからの実践に生かしていきたいと思った。


5 日頃の実践について振り返ったことや今後の実践に生かしたいこと

  • 支援が必要な子に対しての援助だけではなく、周りの子に対しての言葉掛けや関わり方なども学ぶことができた。また、改めて一人一人の内面を理解することの大切さに気付くことができた。日々の保育の中で見逃してしまいがちな子どもの発見や言動を掘り下げていきたいと思った。
  • 障害名がついていなくても支援が必要なのでは?と思う子どもは今までも多く、何とかしていかないと、どうしてあげたらと悩むことも多かった。「あの子を変える」のではなく、「自分(保育者)が変わる」というように視点を変えることで、気持ちが軽くなるとの言葉が身にしみた。
  • 一人一人の気持ちを受け止めようと思っている気持ちの片隅には、気になる子も集団の中にという思いが自分の中にあるから、焦ったりしていたのだと気付いた。集団の中に入れようとするのではなく、「集団の中で共に育つ」という気持ちで、楽しい保育ができるような環境構成や支援を心がけ、一人一人を大切にできる、子どものよりどころとなれる保育者でありたいと思った。
  • 「あの子をどうする」のではなく、「あの子のいるクラスをどう保育していくのか」という視点の持ち方、障害をもった子と他の子をどうつなげるのか、集団と同じ事をさせることが全て正しいわけではない等、自分自身の保育を見直すきっかけになった。
  • どうしても教育課程を進めなくてはならない、みんなと一緒のことをさせなくてはならないという固定観念があった。だから、無意識のうちにきっと集団という枠の中に子どもをはめこんでいたのかもしれない。今日の研修の中で何度も出てきた「個をつなぐ」というキーワードがとても心に残った。子どもと子どもをつなぐのが先生の役割であり、つないでいってできたものが集団なのだという話を聞いて、それがモヤモヤしていた自分の気持ちの中にストンと落ちた。自分がやってきた学級経営を根底から見直すきっかけとなる一日だった。
  • 特別支援学校に勤務しており、幼児期における特別支援教育の実践について今まで知る機会が少なかったが、生活年齢や個の様子に応じて様々な支援が行われていることを学ぶことができ、学齢期の子どもたちはそれぞれ様々な経験を積み重ねて「今」を迎えているのだと改めて実感した。園と学校が連携していくことで子どもたちがそれぞれのよさを発揮していけると感じ、長期的な視点を大事にしたいと思った。幼児に関わる先生方に改めて尊敬と感謝の念でいっぱいになった。子どもにこちらを向かせようとするのではなく、まず自分が「子どもたちが何を見つめているのか」に目を向けていきたい。

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