カタバミはどこにある? | |
カタバミはこんなところに生えている |
カタバミはどんなところに多く見られるでしょうか。
調べた例(1)
生徒A 「学校の花壇にありました。」「プランターでも一株みつけました。」
生徒B 「私の住んでいる団地の道の舗道と家の敷地のすきまでも見つけました。」
生徒C 「私の家に生垣がありますが、その木の根本はあまり草が生えていませんが、そこにカタバミを見つけました。」
生徒D 「うちの家庭菜園では、野菜どうしの間にカタバミが生えていました。」
生徒E 「うちの芝生にカタバミがふえて、お父さんが困っています。」
教師 「カタバミの多く見られたところの特徴として、他の植物の少ないすきまがポイントのようですね。」
解説
カタバミの特徴・カタバミの生えるところの特徴
・カタバミは,茎が地にはうように広がります。
・種子ははじけるように 50~100cm程度の距離まで散布します。
・人家の近くは,定期的に除草が行われ、草丈の高い植物が優勢になりにくい環境です。
・ムラサキカタバミは,カタバミよりも分布がせまいようです。
草がはえているのにカタバミが見られない場所はどんなところでしょう。
調べた例(2)
生徒A 「空き地にクズ、ススキ、セイタカアワダチソウが生えていましたが、その中にはカタバミは生えていませんでした。」
生徒B 「林の中にも生えていませんでした。」
生徒C 「田んぼのあぜにも生えていませんでした。でも、みちばたにはありました。」
教師 「カタバミの見られない場所は、背の高い植物が多く、すきまのないところがポイントのようですね。」
解説
カタバミの特徴・カタバミが生えていないところの特徴
カタバミは草丈が10cmほどの、比較的草丈の低い植物です。
他の草丈の高い植物が入ってしまうとなかなか光を得ることが難しいと考えられます。
水田とその周辺
春から秋は、植物の生育しやすい環境ですが、冬に枯草が焼かれたり、定期的に除草が行われたりするため、タンポポのように冬芽(とうが)が地中や地上部の低い位置にある植物に有利です。
また、季節ごとに人の手の入り方が異なるため、優勢となる草本が交代します。
畑とその周辺
水田より乾燥し、畑の中は作物の生えているところ以外はすきまが多いです。
畑を葉が覆うような作物でなければカタバミの入る余地はあります。
空き地,河原や川岸
管理のし方によって植物群落のようすは異なります。
植物が生えていない状況からスタートすれば、一時的にカタバミが入る余地はありますが、すぐに他の植物との交代が起こります。
日本では多くの場合、クズ、ススキ、セイタカアワダチソウなど背丈の高い植物が優勢になると管理の手がはいるため、多年草の草原の状態で遷移(せんい)が止められます。
スギ・ヒノキ林・雑木林
草原より安定した植物群落となるため、林床(りんしょう)の野草の種類は限られています。
ただし、カタバミの入る余地はあまりないようです。
みちばたは、上記のいずれに隣接する道であるかによって植物群落の種の構成が異なります。