タンポポ研究室 | |
栃木県(とちぎけん)の気候と植物 |
栃木県の気候と植物について
あたたかさや雨、雪の量などの気候は、植物の分布に大きな影響を与えます。
身近な地域だけでなく、栃木県全体の気候と植物の関係について知ることは、調査の進め方やまとめかたを考える手助けになります。
ここでは簡単な説明だけにしますが、参考図書やインターネットからの情報を手がかりにしてくわしく調べてみましょう。
栃木県は植物の種類がたいへん豊富です。
根・茎・葉などのつくりがはっきりしているシダ植物と種子植物をあわせた種類数を比べると、福島県(ふくしまけん)、茨城県(いばらきけん)、群馬県(ぐんまけん)よりも多くの種類が報告されています。
栃木県がこれだけ植物の種類が豊富なのは、下の図に示すように私たち人間の活動の中心である標高が400~600m以下の平野部や低山から、標高1,600mをこえる亜高山帯(あこうざんたい)・高山帯まで標高の差が大きいことだけでなく、気候の上から見ると、年平均気温が13℃付近を境に、暖温帯から冷温帯に移行する地域になっているからです(わくわく栃木発見;気候)。
栃木県には南方系の植物と北方系の両方が見られます。
そして、栃木県には、平地の雑木林がとてもたくさん残っています。
よくいわれるように、人々が農業を行いながら保全してきた「里山自然」が豊かなところが多いのです。
タンポポは、平野部や低山帯によく見られますが、在来種のニホンタンポポのなかまとして、主に県央・県南にはカントウタンポポが、県北にはエゾタンポポが分布しているという考え方が有力でした。
最近では、シナノタンポポが分布しているのではないかという説も出されています。
図鑑などを見てもいろいろな説明があって迷いますが、在来種ということでは同じです。
ニホンタンポポという名前は、正式な名前ではありませんが、わかりやすく説明するために使っています。
参考図書
日曜の地学 9 栃木の自然をたずねて (築地書館株式会社)
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