平成18年度栃木県教育研究発表大会 学習指導部会(中学校･高校分科会)社会･地歴･公民概要
中学校社会科における問題解決学習の実践
野木町立野木中学校 大嶋 正克
生徒が学ぶ意欲を持つということは、これまで中学校社会科における主要な研究テーマの１つとして位置づけられてきた。しかし、現実には、教科書や周囲に頼らないと発言できない生徒や、参考資料の記述をそのまま羅列・切り貼りするだけの発表が頻繁に見られる。その要因として、これまでの研究が、主に追究の方法や教材の工夫など、教師側からの視点によるものであり、学習者である生徒の立場に立ったものではなかったことがあげられる。
特に歴史的分野においては、昔の事であるが故に自分との関わりを見出せない生徒が多い。教師は生徒の興味・関心を引き出そうと働きかけるが、この行為は単にあったとされる歴史的事実をひたすら教え込んでいる姿である。
中学生が自ら調べようとしたり、自分としての思いや願いを発言するにはどのような授業を成立させる必要があるのか。ここでは、中学校における問題解決学習の実践を通して、生徒が主体的に学ぶということについて考えていきたい。
