巨人ダイダラボウシ
巨人ダイダラボウシ 〔宇都宮市(うつのみやし)〕

昔、ダイダラボウシという、雲まで届くような巨人が出羽(でわ)の羽黒山(はぐろさん)に住んでいました。

ある日、ダイダラボウシはこの山の土をもっこという道具にのせ、東の方に向かって歩き出しました。

しばらく歩いてつかれたので、下野(しもつけ)の国の河内郷(かわちごう)に着いたとき、もっこの土を降ろしひと休みしました。

しかし、そのまま土を忘れていってしまいました。
これが現在の「羽黒山」で、休んだときひじをついたのが「肘内(ひじうち)」、足跡が残って沼になったのが「芦沼(あしぬま)」とよばれるようになったというお話です。