円仁
円仁(えんにん)とはどのような人物か


慈覚大師画像複製 栃木県立博物館蔵
(原資料兵庫県一乗寺蔵)

平安時代に活躍した高僧で、第3代天台座主(てんだいざす)であり、慈覚大師(じかくだいし)ともいわれます。
生まれは現在の栃木県岩舟町(とちぎけんいわふねまち)にある三毳山麓(みかもさんろく)とも壬生町(みぶまち)の壬生寺(みぶでら)の地とも言われています。
15歳で比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)に入り、最澄(さいちょう)より教えを受けます。
遣唐使として唐に留学し、帰国後、日本の天台宗(てんだいしゅう)を大成しました。
円仁が唐を旅する間、書き綴った(つづった)「入唐求法巡礼行記(にっとうぐほうじゅんれいこうき)」は、日本人による最初の本格的な旅行記であり、歴史的資料としても高く評価されています。

※座主・・・・・江戸時代までの大きな寺の住職の呼び名です。
※天台座主・・・比叡山延暦寺で天台宗一門をまとめる比叡山最高の住職です。
※最澄・・・・・平安時代の僧で、日本の天台宗を開きました。