夏季校内研修
全教職員が、5つのグループに分かれ、アイマスク体験を実施しました。約2時間の研修中、アイマスクを外すのは途中休憩の10分程度のみという、これまでになく、長い時間アイマスクをつけて、活動しました。
研修の目的は、「見えない幼児児童生徒の生活を体験し、幼児児童生徒の心情を想像する」ことです。主な活動内容は、「言葉の指示で行動する」「模型を触って、ポーズをとる」「協力ゲーム(ボール回し)」「水分補給」「屋内歩行」でした。
○ 和室から上履きを履いて廊下に出るとき・・自分の靴をどう見つければいいのかしら。上手な説明方法が浮かばない。せいぜい、色とサイズとメーカーくらい。難しい。
○ 言葉の指示で行動したり、模倣したりするとき・・自分は、合っているのかしら、皆と違うことをしていないかしら、と不安になりながらも、何も言えない。
○ 協力ゲームでは、途中数人がアイマスクを外して参加・・アイマスクをしている自分は、少数派?それとも。周りの様子がわからず、受け身になりがち。
○ 「テーブルに、飲み物があります」とだけ、伝えられた水分補給・・実は、全て種類の異なるペットボトル飲料でした。見えていたら、当然自分の好みの物を「選ぶ」でしょう。でも、今回は最初に手に触れた物を自分の物にする人が多く、飲んでから、飲み物の種類に気づいたり、飲んでも何味かはっきりしなかったり。
○ 普段あまり歩かないところを、丁寧な説明もなく歩きはじめ・・音や人の声、空気の流れなど、いつもあまり気にしない感覚を使って、そろりそろり。壁の伝い歩きでは、開いているドアに迷い、何もない空間では方向感覚がなくなり、おろおろ。そこにロープが1本張られることで得られた、安心感。
アイマスク体験をとおして、参加者一人一人が「見えない」生活について、少しではありますが感じることができました。研修には、全盲の教職員も参加し、研修の最後に、「見えない」からこそのお話しをしてくださいました。これもまた、参加者一人一人の胸に残るものとなりました。
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