平成18年度栃木県教育研究発表大会 学習指導部会(中学校・高校分科会)国語概要
言語活用能力の育成を目指して
~豊かな言語感覚の育成に向けた一つの試み~
栃木市立皆川中学校 砂川 博史
豊かな言語感覚や感性を育むことは、生徒の言語生活や言語活動を充実させるために極めて
重要なことである。そうした言語感覚の育成にあたっては、目的や意図、多様な場面や状況な
どに応じてどのように表現するか、また、話や文章を理解する場合に、使われている言語が醸
し出す味わいを感覚的にとらえるという多様な要素を視野に入れなくてはならない。しかし、
言語感覚として包括する領域すべてを一度に育むことは不可能である。
そこで、本部会のテーマである「記述力を高める」ことに関わりが深いものとして、言語感
覚の中の「適否」・「表現効果」に関わる部分を取り上げ、その能力を高めるための一つの方法
を試みていきたい。私たちの日常生活において体験することや、身近に存在する風物や事柄に
目を向け、それらに関する言葉特有の語感に対して関心を持たせたいと考えた。そして、より
適切に言葉を用いて、豊かな表現をめざすことができるような学習指導を構想した。
こうした実践の積み重ねによって、言語活用能力の育成と深化を模索していきたい。