中学校社会科における地域の題材を取り上げた、資料を活用した調べ学習についての発表と、「高等学校における教科指導の充実に関する調査研究」で取り組んだ、資料を活用した世界史の指導に関する発表が行われました。発表の後に発表者に対する質問や、社会科及び地理歴史科における資料を活用した指導の在り方について研究協議が行われ、大変有意義な部会となりました。
発表1 切実感をもって学習に取り組める地域教材の開発
近年、教育基本法の改正や学習指導要領の改訂などにおいて、「地域学習」の重要度が増してきています。こうした背景のもと、生徒の歴史や地域についての興味関心を高めるために、生徒が「切実感」をもって取り組むことができる地域教材についての事例が紹介されました。発表された先生の深い研究の成果と様々な工夫が凝らされた完成度の高いプレゼンテーションにより、参加者も感動しながら発表に聞き入っていました。
発表2 資料を活用する活動を取り入れた世界史の授業実践
当センターの「高等学校における教科指導の充実に関する調査研究」において、資料を活用する活動を取り入れた授業の実践についての取り組みが行われました。その中から地図や年表を活用して事象を考察したり、文字資料や絵画資料を活用して思考力を高めたりする授業例が紹介されました。授業実践の考察は大変意義深い内容で異校種の先生方も興味深く聞いておられました。また、豊住指導主事による他の事例の報告と「活用とは…」のお話は、学び合いや学びの手応えにつながる示唆に富んだ内容であり、多くの参加者がこれまでの授業を問い直すきっかけとなったようです。
研究協議
色々な情報や意見が聞けて、共感できて、また、もっと協議を続けたいと言った声も聞こえ、校種を越えて熱のこもった議論が交わされました。それぞれに収穫の多い研究協議となりました。こうした交流の機会は、ぜひ、継続して欲しいとの御意見も寄せられました。最後に、栃木県立文書館長様より、御意見並びに、文書館にある様々な郷土資料の提供についての御案内も頂戴でき、大変有意義な研究協議となりました。