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お知らせ
令和6年度 音楽部会研究会報告
6月24日に今年度の前期研究会として、「鑑賞の言語化について」をテーマに、玉川大学芸術学部音楽学科教授の野本由紀夫先生をお迎えして研修を行いました。
2024年はベートーヴェンの「第九」が完成し、世界初演(1824年5月7日)されてから「200年」となる記念の年ということと、事前アンケートの結果で、鑑賞の授業で「第九」を扱っている先生方が多数を占めていたということから、「第九」を鑑賞教材として「感性を磨くためのアナリーゼ」について研修を行っていただきました。
アクティブ・ラーニングの学修構造や、鑑賞と表現は表裏一体であることなどをご教授いただき、その後、ベートーヴェン自身について、そして「第九」のアナリーゼを学びました。
11月19日の後期研究会では、ソプラノ歌手の隠岐彩夏先生とピアニストの有岡奈保先生をお迎えして、「歌曲を通して、生徒の豊かな感性を引き出す方法」についての研修を行いました。
前半は、隠岐先生と有岡先生による、コンサートを鑑賞しました。
コンサートでは、ヘンデル、シューベルト、フォーレ、プーランク、クィルター、ドヴォルザーク、オブラドルス、ガーシュイン、伊藤康英と、年代・国籍の異なる作曲家の歌曲を、説明を聞きながら鑑賞しました。
後半では、「Caro mio ben」「野ばら(シューベルト)」の2曲について、豊かな感性を引き出す歌唱指導について研修を深めました。
令和6年度 栃高教研音楽部会事業計画
栃木県高等学校教育研究会音楽部会 令和6年度事業計画
令和6年 4月25日(木) 役員会
5月14日(火) 総会
6月24日(月) 前期研究会 「鑑賞の言語化(仮題)」
講師:野本 由紀夫 氏
(玉川大学芸術学部音楽学科教授)
11月19日(火) 後期研究会 内容未定
講師:隠岐 彩夏 氏
(ソプラノ歌手)
令和7年 1月23日(木) 役員会
3月 下旬 音楽部会研究集録 第16号 発行
令和5年度 後期研究会報告
令和5年11月14日に、宇都宮北高等学校にて、後期研究会を実施しました。
今回の研修内容は、国立音楽大学音楽部准教授の瀧川淳先生をお招きして、「ICTを活用した音楽的な学びについて」の研修会と、宇都宮北高等学校の宮田先生による、「ICTを活用した旋律の創作」の研究授業でした。
まず、宮田先生の1年生の音楽Ⅰの創作の授業を見学しました。
宇都宮北高等学校では、年間を通してPC(タブレット)を活用した授業を行っており、今回の題材は、Web音楽学習プラットフォーム『Musicca』で演習した楽典の知識の応用実践として設定したもので、教育芸術社提供のWebアプリケーション『カトカトーン』を用いて旋律を作成する内容でした。
研究授業では、6時間扱いの授業の5時間目の授業で、前時までに生徒がそれぞれ作曲した作品について、「質問作り」により、「よい旋律」とはを考察し、他者の意見も聞き思考することで、実践への理解を深めること、他者の作品を鑑賞して得たヒントやもらったアドバイスを基に、自身の作品を振り返り、改善点を見いだしてより表現を深めることを目標とした授業でした。
生徒たちは、Webオンラインホワイトボード『Figjam』を活用して、「よい旋律」について問いをたて、思考を深めていく様子が見られました。
生徒が作った作品の鑑賞では、感想やアドバイスを『Figjam』の付箋に記入し、それぞれのグループのボードに貼り付け、活発な意見交換がなされていました。
午後からの瀧川淳先生の研修では、タブレットを活用することで深めることのできる学びについて講義をいただき、授業で活用できる、さまざまなアプリケーションをご紹介いただきました。
後半では、宮田先生の授業でも活用されていた『カトカトーン』を実際に使って、演習を行いました。
『カトカトーン』は、教育芸術社が作成した音楽Webアプリケーションで、2023年4月に試験公開版が公開されています。初心者にも分かりやすく音楽作成ができるものです。
『カトカトーン』を実際に使ってみて感じたことは、分かりやすく直感的に操作でき、作成した音楽をオーディオファイル・楽譜・MIDIファイルなどに書き出すことができることで、簡単に音楽を共有して楽しむことができるとても使いやすいものだなということです。
今回の研修会で瀧川淳先生にご紹介いただいたさまざまなアプリケーションや活用方法は、すぐにでも実践できる内容のものばかりでしたので、これからの授業で活用していけたらと思います。
令和5年度 前期研究会報告
令和5年6月30日に栃木県総合文化センター音楽練習にて、前期研究会を実施しました。
今回の研修内容は、和久文子先生(箏)、前川智世先生(三絃)、福田智久山先生(尺八)をお招きして、「箏・三絃・尺八講座」でした。
初めに、和久先生と前川先生による、箏と三絃についての楽器の説明をいただき、3グループに分かれて演奏体験を行いました。
【三絃】
弦の張り方を教えていただきました。
三絃の構え方、撥の扱い方、楽譜の読み方など、基本的なことを教えていただき、演奏体験を行いました。
姿勢良く、少し前のあたりを見ながら演奏しましょうと教えていただきましたが、ついつい、手元を見てしまいがちです。
【尺八】
智久山先生の楽しいお話を聞きながらの演奏体験でした。
こんなふうに授業ができたら、生徒たちの意欲もどんどん高まってくるのではないかと思えました。
尺八は、音を出すのが、本当に大変でした。
【箏】
爪の種類や箏の調弦について、説明を受け、実際にたくさんの奏法を教えていただきました。
「散らし爪」や「バルトーク」というような、初めて聞く奏法も実際に演奏体験しました。
「さくらさくら」や「六段の調べ」など、箏の有名な曲なども演奏しました。
最後には、講師の先生方による、合奏を聴かせていただきました。
「春の海」 作曲 宮城道雄
「道化師」 作曲 沢井忠夫
「八咫烏」 作曲 福田智久山
以上の3曲を演奏していただきました。
迫力ある演奏に、圧倒されました。
3人の先生方、ありがとうございました。
令和5年度 音楽部会事業計画
栃木県高等学校教育研究会音楽部会 令和5年度事業計画
令和5年 4月25日(火) 役員会
5月11日(木) 総会
6月30日(金) 前期研究会 (栃木県総合文化センター音楽練習室他)
「和楽器実技講習及び鑑賞」
講師:和久文子氏(箏)
前川智世氏(三絃)
福田智久山氏(尺八)
11月14日(火) 後期研究会 (宇都宮北高等学校)
「ICTを活用した創作の授業実践」(仮)
令和6年 1月25日(木) 役員会