小中学校における特別支援教育の充実について,様々な角度からの研究の取組の発表がありました。様々な工夫や新たな視点に立った発表内容は、多くの参加者の実践の参考となりました。
発表1 小中学校の連携を図った特別支援教育の推進
―引き継ぎシートの効果的な活用―
通常学級における特別支援教育の充実のためには、小中高が連携し支援のための情報を引き継ぎながら支援を行っていくことが大切です。佐野市教育センターで作成された引継ぎシート(試案)とシートを活用した引継ぎの取組について発表がありました。
発表2 交流及び共同学習・障害理解教育の展開のために
―教材作成と指導案の検討―
障害のある子どもと障害のない子どもの相互理解を目指した通常学級における障害理解の授業の工夫について栃木県連合教育会特別支援教育部会より提案がありました。その授業に使うためのパワーポイント資料の紹介や授業実践の発表がありました。
発表3 中学校特別支援学級における将来の自立や社会参加を目指した指導の充実
近年、特別支援学級では在籍する児童生徒数の増加が著しく、その指導の充実が求められています。総合教育センターでは、中学校の特別支援学級において将来の自立や社会参加を目指した指導についての調査を行いました。実践事例として、職業体験をとおして自分の将来に希望を持って生活するようになった知的障害特別支援学級の指導事例と、校内の授業をとおして将来の自分を見据え、めあてを自ら立て前向きに取り組めるようになった自閉症・情緒障害特別支援学級の指導事例の2つの発表がありました。
具体的な体験をとおして職業意識を持たせることや、将来の自分のイメージを持たせながら今自分が取り組むことを考えさせることなど、一人一人の障害特性に配慮しながらこれらの指導を行っていくことの重要性について確認することができました。