中学校と高等学校の実践発表がありました。授業における具体的な実践例の発表の後、参加者がグループに分かれ、国語科における言語活動の充実等について、協議を行いました。
発表1 「判断力」を育成する指導法の研究
-言語活動による「批評」の訓練を中心に-
学習指導要領や関係する文献等をもとに、「判断力」が求められる理由についての説明と「判断力」を育成することをねらいに実践した授業についての報告がありました。二者択一の場面等、生徒に比較・選択する場面を提示し、批評の訓練を通して判断力を身に付けていくという興味深い内容でした。授業で用いた教材を使って、参加者がどちらを選択するか考える場面があり、生徒の立場からの授業の楽しさも味わった様子でした。
発表2 指導と評価の一体化を図るために
-国語科における授業の工夫と改善-
「高等学校における教科指導の充実に関する調査研究」において、指導と評価の一体化を目指した実践事例をもとにした研究内容についての発表がありました。
研究に協力した3校からは、1年生を対象にした「国語総合」『五十歩百歩』、介護実習を体験した3年生を対象にした「国語表現」『介護実習を通して考えたことをスピーチする』、3年生を対象にした「古典B」『源氏物語』の3つの授業について、ノートやワークシート、OPPシート等を使った評価、生徒同士の相互評価などを取り入れ、評価を生かした授業の工夫と改善を図った実践報告がありました。
調査研究を通して、指導と評価の一体化を図ることにより、指導の充実とともに生徒の学習意欲が喚起され、満足度の高い授業につながるということが確認できました。
研究協議 言語活動の充実に向けて
各グループで、発表についての感想や自己の実践事例、言語活動の充実のために求められること等について熱心に話し合いました。