大谷石
大谷町(おおやまち)田下(たげ)

大谷町(おおやまち)田下(たげ)


R293沿いの露頭

凝灰岩の間に硬い砂岩が層状にはさまっている露頭が見つかりました。


問題

砂岩がはさまっているということは …

その間、火山活動はどうなっていたのでしょう?



解説

採石跡

田下石(たげいし)と呼ばれていますが、大谷石と同様に凝灰岩です。

採石跡には2層の凝灰岩の境界が見られます。


問題

境界線が波打っています。

どうしてこのような構造ができたのでしょう?



解説

下位の凝灰岩層は細粒で、未固結状態にありました。

水中にたまった泥のような状態だったと考えられます。

そこに上位の火砕流が流れ込んできたとすれば、境界が波打つことが考えられるでしょう。

あるいは、2層に重なって堆積した凝灰岩が未固結の状態で揺すられたり、他の場所から滑り落ちてきたりした場合に、このような境界ができる可能性があります。

また、火砕物の供給(火山活動)は複数回あり、その間に砂が堆積する時間、すなわち活動の休止期があったと考えられます。

砂岩の堆積から、この場所は水中(海中)だったと考えられます。

付け加えて、凝灰岩類から貝や魚類の化石が産出したと報告されています(中村1948)。