那須烏山市荒川流域の地層
那須烏山市(なすからすやまし)荒川(あらかわ)流域の地層

那須烏山市 荒川河岸およびその付近

荒川は那須烏山市付近で大きく曲流し、その河岸に沿って露頭が見られます。

この地層群は東に緩く傾斜した平行層理で、堆積後大きな地殻変動の影響をほとんど受けていないことがわかります。

よく見ると堆積時の水流を表す斜交層理(しゃこうそうり)※1があります。

この地層には数多くの火山灰層がはさまり、鍵層として地層の広がりを確認することができます。

また、この地層群からは軟体動物の化石が数多く産出します。

※大金層中の軟体動物化石が密集した部分から採集したもの


荒川河岸での化石採集

硬い砂岩層の張り出しの下面に化石を発見し、タガネやハンマーを用いて取り出そうとしています。

丁寧に作業を進めないと化石を壊したり、道具を川に落としたり、ときには自分が川に落ちたり…


語句の解説

斜交層理(しゃこうそうり) ※1

堆積物が流水に運ばれながら堆積した地層です。

流水の前方に進みながら堆積していくので、前置層などとも呼ばれます。

地層面に対して斜めに堆積します。

斜交層理から、堆積当時の水流の方向も推定できます。(古流向)