校長あいさつ

 

~挑戦する力~

 

 栃木県立今市高等学校のホームページをご覧いただきありがとうございます。

 

 今市高校は、大正14年に栃木県立今市中学校として設立され、昨年度創立100年目を迎えました。大正、昭和、平成、令和と4つの時代をこの千本木で生き抜いてきた歴史ある伝統校です。平成9年には、それまでの普通科・家政科・商業科の3学科から総合学科に学科転換しました。卒業生は約3万人となり、地元日光市をはじめ、県や国の政治、経済、文化の各分野に有為な人材を多数輩出しており、国際社会で活躍されている方々もいます。

 

 今高生は、総合学科の特色を生かして充実した学校生活を送り、自分が目標とする進路を多くの生徒が実現しています。また、日々の学習はもちろんのこと、学校行事等の特別活動や部活動も非常に活発に行っています。中でもフィールドホッケー部は全国大会出場の常連で、輝かしい成績を収めています。

 

 総合学科である今市高校では、100を超える選択科目の中から、自分の進路に関わる科目や、興味・関心のある科目を主体的に選択できることが特色の一つです。その過程で個性を発見し、将来の生き方について、深く考えることができます。このような点で今市高校は、これからの時代を生き抜く上で必要となる資質や能力を磨くことのできる、最適な環境であると言えます。

 

 今市高校では、令和7年度は、「挑戦する力」を重点的に育成いたします。「挑戦する力」とは、困難な課題や目標に立ち向かい、それを乗り越えるための力と捉えています。自分の限界に挑み、それを超えていく過程で身に付けられる力でもあります。「挑戦する力」は、失敗を恐れずに新しいことに取り組む勇気や、困難な状況でも諦めずに前進する強さを含みます。失敗したり課題にぶつかったりした場合、「挑戦する力」があれば状況を少しでも良くできます。また、周囲と協働しながら物事をやり遂げるためにも、「挑戦する力」は欠かせない要素であり、生徒一人ひとりの成長に不可欠な要素であると考えています。

 

 この「挑戦する力」を付けるために、今年度、重点指導目標を、「①進路の実現  ②主体性の向上 ③自他の尊重」としております。生徒は、妥協することなく目指す進路の実現に挑戦してほしい、また、挑戦するには、物事に主体的に取り組むことと自分も他者も大切にして協働する必要があると考えるからです。

 

 生徒自らが考え、主体的に行動することは社会のウェルビーイングにもつながると思っています。将来を見据えた学びができる総合学科での教育活動は、必ずどこかでウェルビーイングにつながっています。自己の在り方・生き方と切り離せない課題を、生徒自らが発見・解決する学びを大切にしてまいります。今高生には、受け身で生きるのではなく、変化と向き合い、多様な他者と関わり合いながら、自らの能力や可能性を最大限に発揮し、予測困難な社会の中であっても力強く人生を切り拓いていってほしいと思っています。

 今後とも生徒一人一人を大切にしながら、地域から信頼され、地域から応援していただける学校づくりを推進してまいります。ご理解、ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

令和7年4月

 栃木県立今市高等学校長                          

 大岡 寿子