校長あいさつ

ようこそ 今高(いまたか)へ 

 

~心豊かに、たくましく、自ら考え、行動する力~

 

令和6(2024)年4月

                    栃木県立今市高等学校長 
大岡 寿子

  

 

  栃木県立今市高等学校のホームページをご覧いただきありがとうございます。

 

  このホームページでは、日々の教育活動や活気あふれる学校生活の様子などを随時お知らせいたします。また、中学生や保護者の皆様に向けて、入試情報なども掲載しています。生徒や保護者の皆様、同窓生の皆様、地域の皆様、さらに多くの皆様方に、現在の今市高校の姿をご理解いただき、ご意見をいただければ幸いです。

 

  今市高校は、大正14年に栃木県立今市中学校(旧制)として設立され、今年で創立100年目を迎えます。大正、昭和、平成、令和と4つの時代をこの千本木で生き抜いてきた歴史ある伝統校です。昭和24年には栃木県今市女子高等学校を統合し、平成9年には、それまでの普通科・家政科・商業科の3学科から総合学科に学科転換しました。卒業生は29,400名を超え、地元日光市をはじめ、県や国の政治、経済、文化の各分野に有為な人材を多数輩出しており、国際社会で活躍されている方々もいます。

 

  今高生は、総合学科の特色を生かして充実した学校生活を送り、自分が目標とする進路を多くの生徒が実現しています。また、日々の学習はもちろんのこと、学校行事等の特別活動や部活動も非常に活発に行っています。中でもフィールドホッケー部は全国大会出場の常連で、輝かしい成績を収めています。

  総合学科である今市高校では、100を超える選択科目の中から、自分の進路に関わる科目や、興味・関心のある科目を主体的に選択できることが特色の一つです。その過程で個性を発見し、将来の生き方について、深く考えることができます。このような点で今市高校は、これからの時代を生き抜く上で必要となる資質や能力を磨くことのできる、最適な環境であると言えます。

 

  現代はVUCA時代と言われています。VUCAとは、Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)の頭文字から作った造語で、物事の不確実性が高く、将来の予想が困難な状況を意味し、近年の移り変わりが激しい時代を表す言葉とされています。感染症の世界的な流行、突発的な水害や地震といった自然災害、IT技術の進化による産業構造など、世界の構造は劇的に変化しています。教育では、持続可能な社会の創り手の育成や、日本社会に根差したウェルビーイングの向上が求められています。今高生には、受け身で生きるのではなく、主体的に変化と向き合い、多様な他者と関わり合いながら、自らの能力や可能性を最大限に発揮し、予測困難な社会の中であっても力強く人生を切り拓いていってほしいと思っています。

 

  今市高校では、そのような未来の担い手に必要な資質・能力を着実に育むため、令和6年度は、重点的に「心豊かに、たくましく、自ら考え、行動する力」を育成いたします。

授業においては、生徒が自ら考える活動を充実させ、「教師が教える授業」から「生徒が学ぶ授業」へと質的転換を図ることで、社会で生かせる学力を育成してまいります。

  また、学習・特別活動・部活動など全ての学校生活において、目標を立て、試行錯誤を重ね、情報を収集したり、周囲と対話をしたりしながら主体的に挑戦する活動を重視します。課題を発見し、その解決方法を模索しながら達成していく体験をとおして、前に踏み出す力を養います。  

  さらに、居心地の良い環境作りを目指し、人を思う心やお互いの個性を認め合う雰囲気を学校全体で醸成します。自他の価値観や考え方を尊重し合い、コミュニケーションを通じて人間関係を構築し、周囲と協働して物事を成し遂げることで、他者を思う心の豊かさを養います。

 

  生徒自らが考え、行動することは社会のウェルビーイングにもつながると思っています。将来を見据えた学びができる総合学科での教育活動は、必ずどこかでウェルビーイングにつながっています。自己の在り方・生き方と切り離せない課題を、生徒自らが発見・解決する学びを大切にしてまいります。

  今後とも生徒一人一人を大切にしながら、地域から信頼され、地域から応援していただける学校づくりを推進してまいります。ご理解、ご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。