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真岡高校の四季~オオセイボウ(宝石蜂)~

物理準備室に非常に珍しい昆虫が入ってきたので紹介します。その名もオオセイボウ(大青蜂)、別名に宝石蜂とも呼ばれるハチの一種です。

非常に美しい体色なので印刷用紙にのせて接写してみました。宝石の名に恥じない美しさです。

以前の記事でタマムシを紹介したことがありますが、タマムシと同様、このセイボウ類も構造色という仕組みによってこのようなグラデーションカラーに見えています。構造色は物理の“光の干渉”でも学びますが、物体そのものに色がついているわけではなく、光の反射によってこのような色合いに見えています。CDの裏側やアワビの貝の内側、モルフォチョウの羽の発色もこの構造色の原理によるものです。構造色の原理は工業製品にも利用され、近年では高級車メーカーの塗装にも採用されたこともありました。ちなみにこのオオセイボウ、本家タマムシよりも美しい玉虫色なのですが写真ではそれが上手く伝わらないのが残念です。写真では鮮やかなグリーンとブルーが見えていますが、実際はここに深みのある紫色の発色もみられます。滅多に見られる昆虫ではありませんが、見かけたら観察必須の昆虫です。