日誌

欅とタマムシ

梅雨に入り、連日雨が続いています。今日も1棟と2棟の間の通路は雨が入り込み少し濡れています。そんな通路で足元に気を付けながら歩いているとタマムシを発見しました。タマムシはケヤキやエノキの葉を好む昆虫で、ケヤキの大木がたくさんある本校はタマムシにとってはこの上ない環境と思われます。外で仕事をされることの多い公仕さんが稀に飛んでいるのを目撃することがあるそうですが、それでも目にすることは稀な昆虫です。貴重な昆虫ということで写真で紹介しておきます。

ちなみにこのタマムシの羽は金属光沢のようにキラキラと輝いていて、複雑な発色をしています。しかしこれは実際にこのような色がついているわけではなく、薄い膜のような層が何層にも重なり、それぞれの層から光が反射されることで人間の目にはこのような複雑な色に見えています。アワビやサザエの貝殻の内側が複雑な色に輝いて見えるのも同じ原理で、これらは構造色と呼ばれます。物理の「光の干渉」の部分でも取り上げられているCDのディスクやシャボン玉の色合いも構造色の一種で、以前に紹介したカワセミの羽が光沢のある青を発色させているのも羽毛の微細な構造による構造色です。