PTAより(臨時)

PTA会報「あじさい」第75号の発行延期のお詫びと一部原稿の公開について

 

  PTA会報「あじさい」は、7月18日に第75号を発行する予定でしたが、現在、諸事情により編集・印刷が遅れており、実際に発行できるのは8月中~下旬ごろと見込まれます。
 原稿をお寄せくださった皆様はもちろん、発行を楽しみにしてくださっている保護者の皆様に多大なご迷惑をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます。

 発行延期に伴い、「あじさい」第75号に寄せられた原稿のうち次のものについては、紙版が発行されるまでの間、先行してここに公開いたします。各原稿とも夏休みを前に生徒や保護者の皆様にぜひ伝えたいことがあって執筆されたものです。保護者の皆様のご高覧をお願いいたします。 

 

◎栃木翔南高PTA会報「あじさい」第75号 HP公開記事

・【PTA会長挨拶】「復活元年」  PTA会長  牧田 佳代
・【校長挨拶】「ウィズコロナの教育活動に向けて」  学校長  加藤 達也
・【学習指導部より】「学習指導部より」  学習指導部長  大嶋 智江
・【生徒指導部より】「社会人として」  生徒指導部長  渡邉 浩昭
・【第三学年より】「この夏は天王山」  第三学年主任  山﨑 都子
・【第二学年より】「第2学年 近況について」  第二学年主任  加藤 節子
・【第一学年より】「翔南十八期生の近況について」  第一学年主任  森 健一

 

 

 

「復活元年」

PTA会長  牧田 佳代 

 翔南生の皆様、またご家族の皆様、この度、本年度PTA会長を拝命いたしました牧田です。私の本校PTA活動は6年目となります。力不足ではございますが翔南高をより良くすることを目標として、保護者による学校への「もりあげ隊」であるPTA活動に邁進してまいります。校長先生をはじめ諸先生方、また保護者の皆様、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

 さて、振り返りますと私が入会した平成30年のPTAは例年通りに盛んに活動を行っていました。それが令和2年に本格的に蔓延し出した新型コロナウイルス感染症がPTA活動を困難なものにしてしまいました。令和2年度入学式始業式直後からの2カ月の臨時休校を始め、PTA行事や活動もまた中止や延期となり、連絡調整もままならないなどさまざまな困難を受けてしまいました。そして3年の歳月を経て、令和5年5月でようやく季節性インフルエンザと同じ5類感染症となり、本格的に行事や活動も再開できるようになりました。新型コロナウイルス感染症以前と同じように積極的な活動に戻すこと、そして感染症対策を重視する新しい生活様式の中でどのように活動をしたら良いのか、PTAの皆様のお力添えを頂き「トライ・アンド・エラー」を繰り返しながら今後の活動の基礎となるよう「復活元年」として、今年度役員一同PTA活動を進めていく所存でございます。

 最後になりますが、本校PTAは「ふれあい挨拶活動」など皆様の積極的な活動により文部科学大臣賞等を受賞したことのある団体です。特に登校する生徒に元気よく挨拶を交わす「ふれあい挨拶活動」はだれでもできるPTA活動です。平日朝のお忙しい時間ではありますが気軽に始められ、かつ、ご子息・ご息女へのサプライズとなる挨拶活動からPTA活動を始めてみませんか?  詳細は会報等にて随時お知らせします。役員一同、心よりお待ちしております。

 

 

 

「ウィズコロナの教育活動に向けて」

学校長  加藤 達也 

 保護者の皆様には日頃より本校の教育活動に対し深い御理解と御支援を賜り感謝申し上げます。

 今年5月から新型コロナウイルス感染症が5類感染症へと移行し国や県の各種マニュアルも改訂されるなど、充実した学校生活に向けて動き出したところです。今後は、換気等の指導を継続し、健康状態の把握等で御家庭の御協力を得ながら、その時々の感染状況を分析的に捉え、対策等について個人あるいは学校としての「主体性」をもった判断のもと教育活動を実施してまいります。

 そのような中、今年度も現在まで二つの学校行事を開催いたしました。5月の芸術鑑賞会では「学校寄席」として落語の鑑賞を行いました。5類移行後最初の行事であり座席配置等に配慮して実施しましたが、生徒の新たな興味や関心を引き出してくれたものと思います。6月の校内体育大会では、生徒会が夜遅くまで一生懸命に準備する姿、真剣に競技に臨み歓喜や賞賛する姿等、生徒の生き生きとした姿が随所に見られました。授業以外の学びの場面での試行錯誤等を通して、達成感や自己有用感、一体感の醸成につながる機会となりました。

さて、コロナとの新たな付き合い方も見据え、本校の教育活動の更なる充実に向けた視点として次の二つを考えています。

「つながりのある教育活動の展開」― 各行事・取組の実施に際し、それらの高校3年間における位置付けや意義、生徒に身に付けさせたい資質・能力を明らかにし、各行事等の相互のつながりを強化することで、生徒の更なる成長を促します。後で「伏線」と気付くような「仕掛け」を意図的・計画的に実施します。

「学校にいてこその学びの実現」― オンラインではなく対面ならではの「良さ」を実感できるようにし、良好な人間関係の構築や多様性への理解が進むようサポートします。また、個々の生徒に見合ったチャレンジをさせ、次の経験や成長へとつなげていきます。「居甲斐」を感じられる学校を目指します。

 今後も、本校の充実した教育活動の実現に向け、保護者の皆様の御理解と御協力をお願い致します。今年度のPTA活動も、総会、三学年部会、ふれあい挨拶運動、支部会等が対面形式で開催されました。この後も、コロナ3年間の経験や知見を踏まえ、実施方法等を工夫しながらの運営になるかと思いますが、どうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

「学習指導部より」

学習指導部長  大嶋 智江

 日頃より本校の学習指導への御理解、御協力ありがとうございます。今年度学習指導部長を務めます大嶋と申します。よろしくお願いいたします。

 さて皆様、突然ですが質問にお答えください。次のグループを学力の高い順に並べてみてください。

A.一日2時間以上勉強。スマホの使用は4時間以上。

B.一日30分〜2時間勉強。スマホの使用は1〜2時間。

C.勉強は全くしない。スマホも全く使用しない。

 このデータは脳科学者として有名な川島隆太先生が、仙台市内の中学生対象に行った調査に基づいています。平日の勉強時間とスマホの使用時間(メール・インターネット・ゲーム等)で生徒をグループに分け、数学のテストの成績を学力として、その相関を見ました。それによると一番学力が高かったのはグループBでした。次がCで、最下位はグループAという結果でした。つまり、毎日2時間以上勉強しているのに、スマホを4時間以上使用していると、全く勉強しないがスマホも使わないグループより学力が落ちてしまうということなのです。意外に思われた方も多いと思いますが、この調査結果から言えるのは「せっかくの勉強の効果が、スマホを長時間使うことによって打ち消されてしまう」ということです。これはとても怖いことだと思いませんか?

 もちろん、スマホも短時間の使用(本調査では1時間未満の使用)なら適度な息抜きになって、成績に悪影響を及ぼすことはないようです。しかし、それを超えて、使用時間が長くなればなるほど、せっかくの勉強の成果が水の泡になってしまうことを、この調査は明らかにしています。

 この結果については、昨年度生徒たちにも伝え、スマホと上手に付き合おうと呼びかけたところです。また、学年やクラス単位でも折に触れて指導してまいりましたが、そのかいあってか、6月上旬に行いました生活学習実態調査では、スマホの使用時間が前年度(同集団第二回調査)と比較して減少傾向にあることが分かりました。とはいえ、相変わらず長時間使用し、学習に悪影響が出ているであろう生徒も見受けられます。ご家庭におかれましては、お子様のスマホとの付き合い方を見ていただき、ルールを決めるなど、スマホが学習の妨げにならないような環境づくりをしていただけるようお願いいたします。

 三年生はこれから受験に向けて勝負の夏を迎えます。弱点を克服しつつ、得意科目で確実に点を稼げるように、実力を養成していってください。二年生は、部活動でも学校行事でも中心となって活躍することが期待される学年です。メリハリをつけ、学習と特別活動との両立に努めてください。一年生は高校生活にも慣れてきて生活のリズムや学習のペースがつかめてきた時期だと思います。一方で高校の勉強の難しさに直面して不安を抱えている人もいるかもしれません。でも、今現在は高校生活の九分の一が終わった時期にすぎません。まだ十分間に合います。夏休み中、一学期に学習した内容をしっかり復習して、二学期の学習につなげてください。

 以上述べましたように、同じ高校生でも、学年によって学習面での課題は様々です。ご家庭におかれましても、その特性ををご理解いただき、お子様の学力向上をご支援いただけたら幸いです。

 

 

 

「社会人として」

生徒指導部長  渡邉 浩昭

 日頃から本校の生徒指導への御理解、御協力ありがとうございます。私も本校勤務3年目となり、現三年生と同じ時間を本校で共に歩んできたことになります。現在の生徒の状況を含めて、伝えたいことを書いていこうと思います。

 私は、始業式や終業式の場面などで、生徒に話す機会があります。話す内容は、時期や状況により異なりますが、常日頃から生徒に意識してほしいことがあり、その事を話すこと多いです。それは、「社会人として」ということです。2年前までは、高校生はまだ未成年という扱いでしたが、民法が改正され、昨年の4月より18歳成年となりました。一般的には高校三年生の途中で成年として扱われるということになります。高校一年生でも二年後には成年として扱われるという準備段階になります。もちろん高校生ですから、すべてにおいて成年として扱うわけではありませんが、後に社会人になる自覚は持ってもらいたいと思っています。

 本校では、ほとんどの生徒が進学をするため、社会人になるのは、2年後や4年後になりますが、実業系の高校では、高校を卒業して社会人になる人もたくさんいます。私も実業系の高校に勤務したことがありますが、その時には、社会人として生きていくために必要なことを最優先して指導していました。あいさつをする。簡単に休まない。ルールを守る。まわりから必要とされる行動をとるなど、あたり前のことを伝えていました。本校の生徒は、卒業後、大学や専門学校をはさむため、直結するわけではありませんが、18歳成年の部分も含めて「社会人として」を捉えてほしいと考えています。

 本校生の特徴は、多くの生徒が素直で勉強や部活、学校行事等に一生懸命に取り組むといったところがあげられます。おそらく小・中学生のころからそういった生徒が多いのではないかと思っています。反面、困難に直面したことのない生徒も多いように感じます。社会人になったときのあらゆる困難を乗り越えられるか心配になることもあります。また、高校生活は、いろいろな地域から人が集まるため、社会人になる前に人との接し方を学べる貴重な機会でもあります。新型コロナの対応で、黙食や会話の抑制などを強いられてきた生徒たちが、規制が緩和されて、うまく人間関係をつくることができるかも不安に思っています。

 社会人になると、あらゆる困難や人間関係の問題などを、自分自身で乗り越えていかなければいけない場面に多々遭遇します。そういったことを乗り越えられる強さを高校生活で培ってほしいと思います。もちろん学校では必要なサポートはいたしますが、保護者の皆様におかれましては、18歳成年という部分を踏まえて、お子様自身でできることを増やして、主体性の育成に御協力をいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 

 

「この夏は天王山」

第三学年主任  山﨑 都子

 最上級生としてスタートしてから、3ヶ月が過ぎました。受験生という自覚も生まれ、朝早くに登校し学習に励む生徒や、放課後独り黙々と取り組む生徒たちの姿が見受けられます。

 部活動では、インターハイ予選でそれぞれが自分の持てる力を最大限に発揮し、悔いなく部活動を引退しました。これからは部活動を通して培った、強い精神力、忍耐力で受験を乗り越えてくれることを期待しています。

 コロナによる制限なく開かれた体育大会では、クラス一丸となって戦っていました。さすが三年生と言わんばかりの頭脳戦や強い団結力でどの競技においても、素晴らしい戦いを見せてくれました。必死になって戦い、終了後は互いに称えあうその姿に、彼らの成長を感じ、うれしく、また誇らしく思いました。

 生徒たちにとってこの夏は天王山です。「夏を制する者は受験を制す」と言われるように、この夏の過ごし方が秋以降の伸びに影響します。この夏は、人生で一番勉強する夏休みとなるでしょう。この期間をうまく乗り切れるように、保護者の方には勉強に専念できる環境を整え、生徒の緊張を和らげる、生徒の「良きサポーター」になっていただけたらと思います。生徒の自己実現に向けて、学校全体でバックアップしていきたいと思いますので、今後ともご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

 

 

 

「第2学年 近況について」

第二学年主任  加藤 節子

 新型コロナが第5類になり、生徒達が楽しく会話をしながら昼食を取ったり、大声で笑ったりしている姿を見るにつけ、やっと本来の学校生活が戻って来たと感じています。先日の体育大会は、久しぶりに全学年そろっての行事となりました。各クラスがともに力を合わせ、最後までベストを尽くし、頑張っていた様子がとても印象的でした。部活動では、三年生が引退し、いよいよ二年生が中心となって部をまとめ、後輩を導く番が来ました。誠実さを行動で示せるような先輩になってくれることを期待しています。学習面においては、授業内容も更に難しくなり前向きに頑張っている生徒が多い一方で、まだ将来の目標が定まらず、なかなか自分から学習に取りかかれない生徒もおります。自分の将来を考え、つらい勉強も主体的に頑張れる強さを養ってくれることを願っています。夏休み以降は自分の進路目標をより明確にしていく時期です。生徒達には、夏休みのオープンキャンパスに参加するよう指導しております。また二学期は、「学校祭」や「修学旅行(沖縄)」など大きな学校行事が控えています。諸行事を安心・安全に実施していきたいと思います。

二年生は特に、様々な場面で、悩んだりつまずいたりすることも多くなる時期だと思います。学年一同、保護者の皆様と共に生徒に寄り添い、励まし見守っていきたいと思っています。今後ともご理解、ご協力の程よろしくお願い致します。

 

 

  

「翔南十八期生の近況について」

第一学年主任  森 健一

 緊張した面持ちで入学式を迎えてから、早いもので一学期が終了しようとしています。授業の早さ、学習量や小テストの多さに驚き、また新しい環境になじめるか不安を抱えながらも、教室で楽しく昼食をとれるなど、生活の制限が解除されるにつれて元気に前向きに学校生活を送っている様子が増えてきたと思います。

 学年目標の一つである基本的な生活習慣と特別活動へ参加については、生活のルールを守り、多くの生徒が部活動等に励み、体育大会では練習からクラスの団結を強く感じるなど翔南生らしくなってきたと感心しています。主体的な学習については、努力をしている生徒が多い中でも土日に課題を溜め込み消化不良になっている生徒も見られます。学業と部活動の両立はいつの時代でも課題ではありますが自ら壁を乗り越えてほしいと期待しています。進路につては、二学期にコース分けの説明、面談が始まります。夏休み中にオープンキャンパスに行くように指導しました。ご家庭でもお子様が何に興味を持っているのか折に触れて話していただければと思います。

 最後になりましたが、夏休みの生活の乱れからうまく二学期のスタートが切れない生徒も出てきます。ご家庭でも規則正しい生活の協力をお願いし、何かありましたら、担任へご連絡ください。今後ともご支援よろしくお願いいたします。