校内研修の充実を目指す取組について、高等学校、小学校から一校ずつ、実践事例の発表がありました。その後の研究協議も活発に行われました。最後に、宇都宮大学教育学部の松本敏教授から総括しての指導講評をいただきました。多くの示唆を得ることのできた有意義な部会となりました。
発表1 高等学校における授業研究会の活性化をめざして
―校内授業研究の活性化に向けた本校の取組―
生徒間の学力格差が拡大し、学力の向上が第一の課題となっている中で、現職教育係として校内授業研究会の改革に取り組んだ実践が発表されました。
生徒の学びを見取り、それをもとにワークショップ型の授業研究会を行うことにより、教職員の授業研究会に対する意識や、教職員相互の関係性が変わっていった様子が具体的に紹介されました。
発表2 授業改善を図るための校内研修
―学び合う関係づくりが学校を変える―
様々な背景から、学びづらさや生きづらさを抱えている児童が多く、授業が成立しづらい状況が見られた小学校において、校長のリーダーシップの下、「学び合う関係づくり」を目指して、全校体制で取り組んだ5年間の実践が発表されました。
「児童が学び合うには、まず教師から」との考えの下、教職員が学び合う関係を築き、授業改善に取り組んだ様子が具体的に紹介されました。
研究協議・指導助言
研究協議では、学校の先生方は「校内研修を学力向上につなげる手立てについて」をテーマに、行政職員は「地区内の学校に効果的な授業研究会を普及させる手立てについて」をテーマに、グループに分かれての意見交換がなされました。20分程度の協議でしたが、どのグループでも熱心な話合いがなされていました。その後、二つのグループに協議の概要を発表していただきました。学校の先生方のグループからは、特に、中学校において「教科の壁」を取り払う方策として、「言語活動の充実」など共通のテーマを設けるとよいのではないかという意見が紹介されました。行政職員のグループからは、学校間を結んでいる情報ネットワークを活用して、同じ市町内の学校の校内授業研究会に相互に参加し合う取組などが紹介されました。
最後に、宇都宮大学教育学部の松本敏教授から、総括した指導講評をいただきました。