校内散歩

2010年10月の記事一覧

校内散歩27 「もこもこ」

校内散歩27「もこもこ」 真女高に赴任して楽しい驚きを感じたことはいろいろあるが、生徒達の「ひざかけ」もその一つだ。
 真女高は建て付けが悪く隙間風が吹く……、というわけでは決して、ない。耐震工事も済んでおり、しっかりした建物である。また、真岡市は栃木県の南東部に位置しており、県北地区と違って特に寒い地域というわけでもない。しかし、まだ秋というのに、女生徒達はひざかけを愛用している。
 もこもこ。ふわふわ。カラフル。
 授業中は、そんなひざかけの花が机の下に咲いている。
 真女生達は運動部員も多く、全体にパワフルなのだが、寒さには弱いのだろうか? ちょっと不思議な光景である。
 もしかしたら、寒さ対策というよりは、もこもこ、ふわふわの「ひざかけ」に癒されたいのだろうか…? と考えてもいる。

校内散歩26 「姿見」

校内散歩26「姿見」 各階の西トイレ前に、大きな姿見がある。縦1・2メートル、横1.5メートルほどのもので、かなり古いもののように思われる。体育の授業の後などに、しげしげとのぞき込みつつ髪を整えている生徒も多い。服装指導の折などにも使われるようである。
  「よのつねの光ならねばます鏡 そこまですめるさとりをぞしる『千載和歌集』」
 こんな風に「かがみ」は悟りとも結びつけられ、単にものを映すのみならず、「手本、模範」という意味で使うときは「鑑」の文字をあてることも多い。
 なお、上記の和歌の「ます鏡」とは「ますみの鏡」のことで、曇りなき鏡の意味である。そうかと思えば、次のような優美な和歌もある。
  「年を経て花の鏡となる水は ちりかかるをや曇るといふらん『古今和歌集』」
 真女高の姿見は、たくさんの生徒達の姿を見てきた。これからも、きちんとしたセーラー服姿の生徒達をたくさん映して、ますます澄む鏡であってほしいと願う。

校内散歩25「相談室の衝立(ついたて)」

校内散歩25「相談室の衝立(ついたて)」 保健室の隣に相談室がある。テーブルと椅子、先生用のデスク、ソファセットがある結構広い部屋である。ここは担任と生徒の面談などにも用いられるが、主にスクールカウンセラーからカウンセリングを受ける時に使う。その時に活躍するのが、この衝立(ついたて)である。
 真女高の教室の入り口扉には、縦に細長いガラス窓がついている。それとなく中の様子を知るのに便利なのだが、カウンセリングの時には人に見られたくない生徒もいるだろう。だから、この衝立を広げて、さりげなく視線を遮るのである。
 そうすれば衝立のこちらで、安心して話を進められる。スクールカウンセラーや教育相談係の先生は、ゆっくり話を聞くことで、悩みのある生徒も心の中のもやもやをはき出して楽な気持ちで高校生活を過ごしていってほしいと願っている。カウンセリングの予約は、養護教諭の先生がいつでも受け付けてくれる。
 ☆なお、スクールカウンセラーは、保護者の方の相談も受け付けます。申し込みたい方は、養護教諭、または教育相談係まで電話をしてください。遠慮なくどうぞ。☆