御挨拶

栃木県養護教育研究会 会長  岡村 安将

 このたびは、栃木県養護教育研究会のホームページを御覧いただき、誠にありがとうございます。

  令和7年度総会におきまして、大牧 稔前会長(県立矢板東高等学校長)より会長職を引き継ぎました、県立宇都宮南高等学校長の岡村 安将でございます。歴史と伝統を有する本研究会の会長という重責を担うにあたり、身の引き締まる思いとともに、学校保健のさらなる充実と発展に寄与すべく、誠心誠意努めてまいる所存でございます。

 本研究会は、昭和24年に「栃木県養護教諭部会」として発足し、昭和29年に現在の「栃木県養護教育研究会」と改称されました。発足当初は県内の小・中・高校の養護教諭28名による情報交換と職務研究を目的とした小規模な組織でございましたが、現在では600名を超える会員を擁する大きな組織へと成長し、各種活動を展開しております。これまでの歩みは、会員の皆様の不断の努力と熱意によって築かれてきたものであり、深甚なる敬意と感謝の意を表する次第です。

 昨今、子どもたちを取り巻く社会環境は急速に変化しており、教育現場においても複雑かつ多様な課題が顕在化しております。新型コロナウイルス感染症の影響により、社会全体が大きな揺らぎを経験したことは記憶に新しいところでございますが、その影響は子どもたちの心身にも少なからず及んでおります。特に、心の健康に関する相談件数の増加、不安感や孤独感の高まり、自己肯定感の低下など、看過できない状況が続いております。
 加えて、スマートフォンやSNSの普及に伴い、情報との接し方や人間関係の在り方にも大きな変化が生じております。こうした時代の潮流の中で、養護教諭が果たすべき役割は一層多様化・高度化しており、保健室は単なる健康管理の場を超えて、子どもたちにとっての「安心できる居場所」としての機能を担うようになっております。
 このような状況に鑑み、養護教諭自身が不断の研鑽を重ね、互いに支え合いながら実践を深めていくことが、今後ますます重要となってまいります。本研究会は、会員の皆様が現場の課題に即した知見を共有し、専門性を高めるとともに、連帯感を育む場としての役割を果たすべく、研修・研究活動を充実させてまいります。

 結びに、今後とも皆様とともに実りある活動を展開してまいりますので、引き続きの御支援と御協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。