御挨拶

栃木県養護教育研究会 会長  大牧 稔

 栃木県養護教育研究会のホームページをご覧いただきありがとうございます。本会は、昭和24年に「栃木県養護教諭部会」という名称で、会員相互の情報交換と、職務についての研究を主たる目的として、県内の小・中・高校の養護教諭28名の会員で発足しました。昭和29年に現在の「栃木県養護教育研究会」と改称し、会員数600名以上となる組織となり各種活動を展開しています。

 令和5年度の総会におきまして役員改選があり、会長を務めることとなりました栃木県立矢板東高等学校・同附属中学校長の大牧です。私の担当教科は保健体育、専門競技はサッカーです。平成25(2013)年度から5年間、県教育委員会事務局健康福利課保健給食担当として勤務しておりました。その在任中には本会の研修会などへの出席や「現代的健康課題を抱える子供たちへの支援 ~養護教諭の役割を中心として~」(平成29(2017)年文部科学省)の作成協力者を務めたこともあり、県内の養護教諭の皆さんの中には覚えていてくださっている方もいらっしゃるかと思います。どうぞよろしくお願いします。

 さて、児童生徒には、生活習慣の乱れ、メンタルヘルスの問題、アレルギー疾患の増加、性に関する問題など、多様な課題が生じています。また、それに加え新型コロナウイルス感染症のように予想しがたい新たな課題が発生するなど児童生徒が克服すべき健康課題は多様化・複雑化しています。

 また、これらの現代的な健康課題に関わる養護教諭の役割としては、児童生徒の健康課題を的確に早期発見し、課題に応じた支援を行うことのみならず、全ての児童生徒が生涯にわたって健康な生活を送るために必要な力を育成するための取組を、他の教職員と連携しつつ日常的に行うことが重要とされています。このように多様化・複雑化する健康課題への対応やその対応に当たり教職員との実効性のある連携を行うためには、養護教諭としてのキャリアを重ねるとともに学び続けることが不可欠と考えます。サッカーの先人の言葉を引用すると「学ぶことをやめたら教えることをやめなければならない」また「指導者の皆さんは子供たちの未来に触れている」です。本研究会が養護教諭のみなさんにとって学びの場、情報交換の場、ときに癒やしの場となり、多くの児童生徒が生涯にわたって健康な生活を送る力を身につけるために必要な情報発信をし続けられるよう取り組んで参りますので会員のみなさんにも積極的な参加をよろしくお願いします。