日誌

真岡高校の四季~アジサイ~

今日は朝から本降りの雨となっています。今日は雨の似合う花ということで、現在グランド南側で見頃になっているアジサイを紹介します。本校では野澤一郎像のちょうど正面にアジサイが植樹されています。アジサイは一般的に葉に艶がありしっかりとした枝を持つガクアジサイと山間部に自生し繊細な枝を持つヤマアジサイに分けられ、さらにテマリ咲き、半テマリ咲き、ガク咲きという花序のパターンが存在します。本校にあるのはガクアジサイタイプのテマリ咲きという、いわゆる昔ながらの誰もが知っているアジサイです。花色は土壌のリンの含有量にもよりますが、本校にあるものはピンク色が基本のアジサイです。今日のような雨などで、土壌が酸性よりに傾いているため、基本のピンクに紫色が混在しています。その色合いがグラデーションのようで綺麗です。

ちなみにアジサイの花びらのように見えている部分は花びらではなくガクで、本当の花はテマリ咲きの場合は花序の内部に隠れています。複数枚のガクから構成される花のような部分を装飾花といい、それに対し本来の花を両性花といいます。装飾花には生殖能力はなく、種子ができるのは両性花のみです。また、テマリ咲きやガクの枚数の多い八重咲きは基本的に潜性遺伝のため、F1(子)の代では出現しません。本校のアジサイの種子から実生を育てても咲くのはガク咲きばかりになるということになります。

ちなみに花序の外側に装飾花があり、中央部分にたくさんの両性花があるガク咲きとよばれるタイプもありますので、ガク咲きの場合であれば容易に両性花を観察できます。土壌によって色が変わりやすかったり、様々な咲き方のあったりと、アジサイには知れば知るほど興味深い特性がたくさんあります。もしアジサイを見かけたら、本当の花である両性花を探してみてはいかがでしょうか。