日誌

花丸 早春の庭をめぐりて門を出ず

「早春の庭をめぐりて門を出ず」冬が終わる立春を迎え、庭の様子を眺めに外へ出てみても、まだまだ寒く、門から出て遠くへ行く気持ちになかなかならない。高浜虚子の句です。寒さのピークも峠は越え、外の様子を見てきました。数週間前にくらべると、どことなく春の空気になってきました。二棟東側にある定時制の花壇を覗いてみると、ここにも春の訪れがありました。

たくさんの水仙が芽を出していました。朝の氷点下の寒い冷え込みが続く中で、肉厚な葉が育っています。少しすると20~30㎝ほどの草丈に成長します。
 毎年のようにこの葉をニラと間違えて食べ、食中毒を起こすニュースが報道されています。この10年で報告がなかったのは2013年だけ。毎年10~20人ほどが食中毒を起こしています。学校の調理実習でニラと間違えて使ってしまった事故も起こっています。水仙はヒガンバナ同様、アルカロイドを含む植物です。葉の色や質感もニラとは若干違いますが、千切った匂いでその差は歴然なので、間違っても食さないようにしましょう。
 水仙の花が咲く頃には、庭をめぐりて門を出るくらいの暖かさになることでしょう。