R06 学校生活

ビブリオバトル(書評合戦)

 「ビブリオバトル(書評合戦)」がこの日放課後行われました。図書委員だけでなく、夏休み前に「お勧め本」を知りたい1・2年生も聴衆・評価者として参加し、盛会裏に終わることができました。

 

 図書委員長からの開催宣言で始まります。

 適度な緊張感と和やかな雰囲気を委員長が作ってくれました。

 

 

 手前に見える「先生のお勧め本」越しの、会の雰囲気です。全員入っていませんが、席は満杯。写っていない手前スペースにも、生徒や先生方が多くいらっしゃいました。

 

 

 緊張しがちな第1番目の発表者(バトラー)ですが、さすが3年生。哲学の本を落ち着いて、下級生に勧めます。良い点を端的に知的に伝えていました。話だけでも十分に伝わるよう、難しいことが易しくなるよう、短文を心掛けた発表でした。

 

 

 2番手は同じクラスの3年生です。聴き手や全体の構成を考慮してか、皆が知っているジブリアニメの小説化本を紹介してくれました。が、指摘が見事です。アニメーションでは表現しきれない「匂い」や「感情」等々、「あの場面を言葉化するとこうなるんだ」ということから、言語表現の役割・大切さについても、やんわりと下級生に教えてくれていました。さすが。

 

 

 急なピンチヒッターで図書副委員長がバトラーをしてくれました。急なことにも快諾し、当初、「勉強方法に関する本にする」としていましたが、聴き手の興味を考慮したのか、読み易く内容が深い本を紹介してくれました。主人公だけでなく、他の登場人物の視座・心情もつぶさに語ってくれました。読書すると柔軟でしなやかで容量の大きい心ができることを体現してくれました。

 

 

 チャンプに選ばれた発表者です。

 原稿なしで、自分の言葉で語りかけ、その言葉の巧みさや作品・著者への理解の深さに皆が感心しました。

 読書すると語彙が豊かになるだけでなく、複雑な構造でも整理して理解し伝えることができるようになります。複雑な現代社会においてたいへん重要なことですよね。

 

 

 もう1人の発表の後、審査→準チャンプ→チャンプ順で、委員長が発表します。祈る姿も見受けられるほど、真剣で充実した時間を共有できました。

 ちなみに、図書委員長は昨年度のチャンプだったそうです。今回は盛り立て役に徹してくれました。

 

 

 チャンプ本は森見登美彦著『熱帯』。準チャンプは最後に発表してくれた坪田信貴著『ビリギャル』です。受験生にとって、おおきな励ましとなる実話ですよね。講評では、校長先生をはじめ多くの先生がお話しくださいました。校長先生はご自身の読書体験を誠実に語りかけてくださり、皆の気持ちに響き届いたからか、会の後も長く残って本を借りていく姿が多く見られました。

 

 

 チャンプ・準チャンプの2人は、握手とハグ。見学者からの拍手・掛け声に笑顔で応じ、楽しそうでした。