日誌

令和3年度入学生 普通科

普通科1年生探究第12回「論理的とは?」


9月8日(水)の探究は、「論理的(な伝え方)とは?」でした。

フェイスシールドが全校生徒に配布されたこともあり、対話を入れての活動も少しずつ取り入れての活動になりました。(しかし、フェイスシールドをつけて意見共有しているところの写真を撮り忘れてしまいました・・・。)

個人研究を行っていくにあたって、「論理的」であることは重要な要素です。
研究内容はもちろんの事、それを発表するときにも論理的であることが、納得や理解を得る第一歩になります。

今回はカレーに関する文章が成り立つかどうかについて考えていく活動を通して論理的とはどういうことか、理解を深めていきました。

考えていった文章は以下の3つです。
①私はカレーが嫌いだ。だからクラスのみんなもチョコレートが嫌いだろう。
②アンケートによると、国民の90%はカレーが好きだ。だから国民の多くはカレーが好きと言えるだろう。
③今日の夕飯はカレーだ。だから、明日の夕飯もカレーだろう。

③については、一見成り立ちそうですが、条件が明確ではないので論理的ではないと言えます。2日目まで残るくらいカレーを作ることなどが前提になってくるからです。この「隠れた前提」ですが、実は②のところでも意図せず発生してしまっていたんです。
②は事実に基づいた理由があるから論理的であるという文章でした。アンケートは国民全員が答えたことを前提としてこの文章を考えていたんですが、それを提示しなかったために、「アンケートに何人答えたか分からないので論理的ではない」と考えた生徒がちらほら。いや全くその通り。というよりも、「アンケートの罠」に気づけた点が本当に素晴らしいと思いました。反省しつつも嬉しいなあと感じた探究でした。

【生徒のふりかえりから】
・論理的とは、全ての人がああそうだなど納得し理解できることなのかなと思いました。
・人によって言葉が成り立っていても、他の人にとっては成り立っていないものもあることが分かったので、自分が話すときに心がけたい。

 

(参考文献:山田剛史・林創『大学生のためのリサーチリテラシー入門』ミネルヴァ書房、2011年)