命題と条件(R4)
日常の一場面から“逆は必ずしも真ならず”というフレーズを用いることで、命題の逆を調べることの必要性にアプローチする。元の命題と逆の命題の真偽によって命題を分類し、必要条件、十分条件の意味を理解することができるようにする。
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2次関数の値の変化~打球の飛距離を推測しよう~(R4)
打球がドーム球場の天井に消えてしまった事例を基に、打球は本来どこまで飛んだのか推測する活動である。生徒が興味をもって、社会の事象を数理的に処理することができる。また、新たな情報を選択させることで、問題解決に必要な情報が何かを考えることができるようにした。
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発見力と創造力を身に付けさせる指導〜既存の知識を活用した授業展開について〜(H29)
授業の冒頭に前時で三角形の決定条件から残りの辺の長さや角度を求めたことを確認し、同じく三角形の決定条件から計量できるものは他にないか、という発問をすることで、生徒が主体的に面積の計量を考えていくように誘導する。また、公式や解法を与えることなく既習事項のみで生徒に解決策を考えさせることで、発見力や創造力を身に付けさせ、より深い学びにつなげていく。さらに、対話を通してグループで面積を計量するための三角形の決定条件を選択することで、主体的に協働する意識を高めている。
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思考力の育成を目指したデータの分析の学習〜関係付けに焦点を当てて〜(H28)
「データの分析」の単元において、基本的な考え方を理解するとともに、それらを用いてデータを整理・分析し、データの傾向を把握しながら比較する実践を行った。思考力を育むための「思考のすべ」、特に【関係付け】に着目し、3つの場面を設定しながら数学的活動が実現される指導を行った。なお、生徒の変容を見るためにコンセプトマップを用いた。
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2次関数とそのグラフ(H25)
2次関数のグラフを考えるに当たって、先に式を与えてグラフをかかせることが一般的であるが、ここでは、先にグラフを与えてその式を考えさせることにした。そのことにより式を予想して確かめるという数学の方法を身に付けさせたい。確かめるに当たって、具体的な座標(数値)を当てはめてみることや1次関数の式とグラフの考察から類推が正しいことを確認させる。
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散布図・相関係数とコンピュータ〜コンピュータを用いて、相関関係を考察する〜(H24)
コンピュータを活用して身近にある多量なデータを扱う。2つの相関を散布図や相関係数で整理・分析し、傾向を把握できるようにさせる。課題は、生徒にとって身近なデータである新体力テストの結果を用いることにより、生徒に目的意識をもって主体的に取り組ませるような内容に工夫した。また、試行錯誤をしたり操作したりして身に付けた基礎的・基本的な学力を活用させながら、数学を学ぶことの楽しさや意義を実感させる。
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散布図・相関係数によるデータの比較〜データの相関を把握し説明する〜(H24)
データの相関を調べるために散布図、相関係数を用いて相関関係を把握し、説明できるようにさせる。グループ内で散布図や相関係数を求める活動を分担することにより、相関関係について説明する時間を十分に確保する。このことにより、データの傾向を表現する力を養うようにさせる。また、外れ値の相関係数への影響を考察させることにより、相関関係の理解を深めさせる。
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箱ひげ図によるデータの比較〜箱ひげ図を用いて、データの傾向を把握し説明する〜(H24)
身近な事例を問題として扱うことで、生徒に実感を伴って理解させる。実感を伴い、深い理解をすることで、基礎・基本が確実に定着し、活用力の向上につながる。また、説明させることや身に付けた基礎的・基本的な学力を活用させることで思考力・判断力・表現力等を向上させ、問題解決することで分かる喜びを知りながら、数学を学ぶことの楽しさや意義を実感させる。
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数学的コミュニケーションを生かした「2次関数」の指導の工夫(H19)
生徒が楽しいと感じながら、数学に対する関心や意欲を高め、数学的な表現力の向上をめざした「数学的コミュニケーションを生かした授業」にするために、授業の中で友達と話し合ったり、議論したりする場面の工夫改善に取り組んだ。
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「いかにして伝えるか?」表現力を付けさせる指導〜対話による思考過程の意識化を通して〜(H29)
軌跡の問題をどのように理解しているか捉えさせ、過去の学びで何が関連するかを考えられるようにする。どのように求めるのかを計画し問題を解く。次に、グループワークで自分の解き方を他に説明する。また、グループでまとめた解答を全体に発表し、「軌跡の動点をPとおく」、「条件から式をつくる」、「式を整理して方程式を求める」という手順により、軌跡の方程式の解法を気付かせる。最後に、振り返りの場面を設定し、活動内容をルーブリックにより自己評価させ、何を学んだかを明確に自覚させる。
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数学的な思考力を育む指導〜既習事項との関連性をとらえ問題解決力の育成を目指した授業実践〜(H28)
融合問題において、どの知識をどのように利用するのか判断する力を身に付けさせることをねらいとした。問題を解く過程で、生徒が自発的に思考できるようになるための技法に着目し、「思考のすべ」を用いて、断片化されがちな既習事項の知識を構造的な知識としてまとめられるような授業を実践した。
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三角関数の合成を図形を用いて導く(H25)
三角関数の合成は、加法定理から導く指導が一般的であるが、参考として図形を用いた方法によって導きます。三角関数の分野には、公式が非常に多く用いられ、生徒の学習活動も活発さに欠ける傾向があるため、三角比や平面幾何の復習も兼ねプリントによる学習を取り入れてみました。
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導関数の応用(H25)
この授業では、3次関数のグラフを表す関数を決定する方法を複数考えさせる。グラフの読み取りから既習問題としての解法やそれ以外の解法など多様な考え方を導き、それぞれの解法の着眼点や発想などのよさを学び、生徒自身のものとできるようにさせたい。また、グラフは導関数を応用してかくことができるので、グラフから導関数を調べることを通して微分の逆操作の必要性に焦点をあてる。演算(積分)が用いられる場合について知り、演算の意味を明らかにし、その意味に基づいて考え、これを正しい式に表現させるようにしたい。
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対数(H25)
対数の導入に当たって、具体的な場面を取り上げ、対数の意味とその必要性を実感させたい。10のx乗が2になる実数xはこれまで学習した数を使って表すことができないが、関数電卓を効果的に利用し、逐次近似的に探し出す経験をさせる。このような学習経験は、対数の意味の理解を深めるだけでなく、数学的な追求の方法やそのよさを知ることにもなる。また、対数のおよその値を求めることは、対数の意味を理解する上で重要であり、対数の大きさについての数感覚を身に付けることにつながる。およその値を求める経験をさせ、無理数という数の存在を認識させるようにする。そして、この数を、記号logを用いて表すことで、簡潔、明瞭に表現できるなど、記号化のよさを実感させたい。
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コンピュータを活用した「三角関数」の指導の工夫(H19)
数学Ⅱ「三角関数」の指導において、、コンピュータの動的操作性やシミュレーション性を活用することによって、生徒自らが、課題の全体像を把握し、そこから、数学的な関係や性質を主体的に探求するような授業を実践することにした。また、コンピュータを活用するにあたっては、単に映像・画面を見せるだけでなく、見たものをさらに発展的に捉え直すなどの活用場面を設定することによって、深い理解へと導けるよう配慮した。
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「積分」の導入段階での指導の工夫(H19)
多くの教科書では、原始関数を定義し、原始関数を求めること、すなわち、微分の逆の演算として不定積分を導き、定積分を定義し、面積の計算へと指導を展開していく。しかし、このような教科書通りの学習の進め方では、教師が定義を説明し、生徒は黙々と計算に苦しみ、積分を単純な計算と捉え、微分・積分のおもしろさが分かる前に、苦手意識をもってしまうことがある。そこで、導入の段階で「積分の探求」という小単元を設定することで、積分の計算の意味が実感を伴って理解できるように工夫した。
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