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令和6年度入学式式辞

 色とりどりの花々が咲き乱れるこの佳き日に、同窓会会長 和氣 久一様、PTA会長 飯村秀文様をはじめとするご来賓のご臨席を賜り、また保護者のご列席のもと栃木県立さくら清修高等学校 令和六年度入学式が挙行できますこと、誠に嬉しく存じます。教職員を代表して厚く御礼申し上げます。
 ただ今入学を許可した二四〇名の新入生の皆さん、本校への入学、本当におめでとう。私たちはこの日を心待ちにしていました。在校生・教職員一同、皆さんを歓迎いたします。
 さて、本校は、氏家高等学校と喜連川高等学校の長い歴史と伝統を受け継ぎ、各自の興味や関心、進路に応じた幅広い科目選択と主体的な学習が特徴である総合学科の高等学校として、平成十八年に開校しました。「自主自立」「進取創造」「敬愛協働」の校訓を掲げ、生徒たちは学業のみならず、特別活動にも熱心に取り組み成果を上げている活気溢れる学校です。
 新入生の皆さんは大きな期待と少しばかりの不安を胸に、今まさに高校生活を開始しました。先輩方が残した確かな実績と地域の支え、先生方の指導の下、この三年間で大きく飛躍することを期待し、次の二つのことをお願いします。
 まず一つ目は、「自他ともに大切にする」ということです。人は一人では生きられない。誰もが誰かに支えられ、誰もが誰かを支えながら社会は成り立っています。他者への感謝や思いやりの気持ちを抱き、自他の良さを認められる人になってください。対話力を高め、友人と切磋琢磨することにより達成できると考えます。そのためにも学級活動、生徒会活動、部活動、そして学校行事に一生懸命に取り組むよう、お願いします。
 二つめは、「感性を磨き、正しい価値観を身に付ける」ということです。現代は、急激に押し寄せる変化の波に、戸惑うことが多い時代です。皆さんは新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、困難を乗り切ってきた逞しい人たちですから、今後も進んで新たなものを吸収し、鋭い分析力をもって未来を切り開いてください。そのために必要なことは、日々の授業や家庭学習に自主的・主体的に取り組むことと、世の中の出来事に敏感であることです。期待しています。
 ここで、植物の桜を用いた染色技法の一つ、「桜染め」について紹介します。淡いピンク色に布を染め上げるために使われるのは、不思議なことに花びらではなく、ごつごつとした木の皮なのだそうです。しかも、花開く直前のものでなければなりません。桜の木は、美しい花を咲かせるために、根や幹、枝全体で桜色に貯えた樹液を花びらに注ぎ込んでいるのです。皆さんは本校でどのような力を蓄積し、三年後にどう披露してくれるのか、楽しみにしています。
 結びに保護者の皆様、本日、お子様の姿をご覧になり、お慶びもさぞかしであろうと、心からお祝い申し上げます。本校の教育方針をご理解いただき、お子様の成長を教職員と連携を図りながら、共にご支援くださるようお願い申し上げ、式辞といたします。