ブログ

校長室から

鉛筆 1学期終業式式辞

皆さん、こんにちは。

今年は6月からずっと暑い日が続いて大変だったと思いますが、本日で1学期も終了です。先ほど、壮行会、賞状伝達式を行いましたが、生徒の皆さん全員が、様々な場面で自分の力を発揮してくれたのではないかと思っています。

 

さて、始業式では二つのことを話しました。

一つは、誰かに引っ張られるのではなく、自分で主体的に考えて行動する、グライダーではなくて飛行機になろうという話。もう一つは、毎日小さな目標を立てて、それをクリアしながら、大きな目標に向かって頑張っていこうという話です。

勉強や部活、生徒会、ボランティア活動など、一人一人取り組んできたことは違うと思いますが、ぜひ、1学期の自分の良かった点、悪かった点をしっかり振り返ってから、気持ちを新たに、夏休みをスタートさせてもらいたいと思います。

 

私も一学期を振り返ると、勉強や部活動、学校行事など、皆さんの頑張っている姿をいろんなところで見ることができました。特に部活動の大会では、全ての大会を見に行くことができませんでしたが、一生懸命プレーする姿を見せてもらいました。勝った試合だけではなく、僅差で敗れた惜しい試合や力の違いを見せつけられた試合もありましたが、どの試合でも最後まであきらめずに頑張っていたと思います。納得のいく結果を出せず、悔しい思いをした人もいると思いますが、そういう人は、その悔しさをエネルギーに変えて次の目標に向かって進んでほしいと思います。負けた時こそ学ぶことは多いと思うので、1、2年生はお世話になった3年生を越えることが恩返しですから、ぜひ悔しさをバネに頑張ってください。期待しています。部活を引退した3年生は本当にご苦労様でした。切り替えが大切ですので、次は進路に向かって頑張っていきましょう。

 

また、頑張っている人が大勢いる一方で、残念だったのが、生徒指導を受ける生徒が何人か出てしまったことです。うっかり、あるいは軽い気持ちでやってしまったことが、自分自身の信頼を損なうだけでなく、学校や生徒全体の信頼や品位を失うことにつながります。今年は本校創立20周年です。皆さんの先輩方が築いてきたさくら清修高校の歴史と伝統にさらに磨きをかけてほしいと思います。何かしようとするときには一旦立ち止まって、自分の行動が周囲にどんな影響を与えるのか、よく考えてから行動してください。皆で素晴らしいさくら清修にしていきましょう。

 

さて、振り返りが長くなりましたが、夏休みに向けて3つのことを話します。

皆さんは夏休みが何日あるかすぐ答えられますか? 答えは36日、一年のおよそ10分の一です。その36日間を無駄に過ごさないために、きちんと計画を立てるようにしましょう。1週間毎の計画、そして一日毎の計画などを手帳にまとめていくといいと思います。ポイントは、「見える化」することです。見える化することで、頭で考えていたよりもずっと、やるべきことや課題がはっきりと見えてきます。何か大きなことを成し遂げようとするときに、具体的な計画も立てずに、行き当たりばったりというのはないと思います。ぜひ目標達成に向けて、しっかりと計画を立てて、そして計画通りに進んでいるか毎日確認しながら進めてほしいと思います。計画を手帳で管理していくというのは、大人になってからも役に立ちますので、今から習慣にしてほしいと思います。

 

二つ目。皆さんは「1.01と0.99の法則」というのを聞いたことがあるでしょうか。1を基準として、毎日0.01、つまり1%だけ余分に、1.01の努力する、それを365日続けるとどうなるか。1.01の365乗です。すると驚いたことに、37.78でおよそ38倍になるそうです。逆に1%サボって0.99だと、1年経った後には、1.01の場合とものすごく大きな差がついてしまう。実際に計算してみてください。これは、毎日のちょっとした頑張りが大きな差を生むことを数字で示したものですが、夏休みは、勉強でも部活でも何でもいいので、自分のやりたいことに1%でも多く努力してほしいと思っています。もうやめようかなと思ったときに、もうちょっとだけ努力してみてください。きっと夏休みが終わった頃には自分でも成長を実感できると思います。これが伝えたい2つ目です。

 

最後3つ目ですが、夏休みに読んでほしい本の紹介です。私は専門が国語なので、ぜひ皆さんに図書館を活用してもらいたい、本を読んでもらいたいと思っています。図書館にはどんどん新しい本を入れてもらっているのですが、近年貸し出し数があまり芳しくないという話も聞いています。ぜひ、夏休みにはスマホを手放す時間を作って、読書をしてほしいと思います。静かな場所で本の世界に没頭し、自分自身と向き合う時間を作ってください。読書をすることで、新しい何かを手に入れることができるはずです。

この夏私が勧める本は、恩田陸さんの『夜のピクニック』(新潮文庫)です。主人公は、高校生で、高校の伝統行事である「歩行祭」を舞台として展開される青春小説です。ちょっと前に書かれた本で最新刊ではないですが、楽しく読めるのではないかと思います。

 

3つ話しました。繰り返すと、

①夏休みの予定を見える化する。

②毎日プラスで少しだけ努力してみる。

③スマホを手放して読書の時間を作る。

 

以上、3点です。高校生の夏休みというのは、過ごし方次第で最も成長できる時間だと思うので、だらだら過ごしてしまうのはもったいないです。ぜひ皆さんの夏休みが充実したものとなるよう期待しています。もし、夏休み中に何か起きて、先生に相談したいことが出てきたら遠慮なく連絡してください。いつでも話を聞きます。

それでは、健康に気をつけて夏休みを過ごしてください。また2学期の始業式でお会いしましょう。以上で式辞といたします。