栃高トピックス

2015年1月の記事一覧

再生医療実現拠点ネットワークプログラム平成26年度公開シンポジウム

   再生医療実現拠点ネットワークプログラム平成26年度
公開シンポジウムを聞きに行きました。
    JST(科学技術振興機構)主催です。私たちのSSH事業
もJSTです。1月21日(水)ベルサール新宿グランドホール
で行われました。ネット申し込みをし、昨年末に、入場券が
届きました。


  山中伸弥教授のノーベル賞によってアドバンティジを取った
日本が官民一体となって、再生医療の分野において一歩先に
進み、国際的に貢献するのが目的です。実現拠点を置き、
各分野の研究を全体で協力してやっていくという内容で、
安部首相第三の矢です。ホームページもあります。
  講演は次の5つでした。
①山中伸弥(京都大学iPS細胞研究所 所長) 
  「再生医療用iPS細胞ストック開発拠点」
  安全かつ高品質のiPS細胞をストックして臨床の場に
 提供する開発をしています。
②高橋政代教授(理化学研究所プロジェクトリーダー) 
  「iPS細胞由来網膜色素上皮細胞移植による
   加齢黄斑変性治療の開発」
  iPS細胞でヒトにおいて初めて治療を行いました。
 イギリスの科学雑誌Natureにおいて、2014年に
 最も重要な役割を果たした10人のうちのひとり、という
 記事は記憶に新しいです。
③澤芳樹教授(大阪大学教授) 
  「iPS細胞を用いた心筋再生治療創成拠点」
  今現在は患者本人の筋芽細胞より心筋シートを作製し
 治療しています。iPS細胞を用いると、根本治療の道が
 開かれるそうです。
④谷口英樹教授(横浜市立大学教授) 
  「iPS細胞を用いた代謝性臓器の創出技術開発拠点」
  肝細胞の移植ではなく、数種の細胞を混ぜて培養し、
 肝臓の三次元培養を目指している研究です。
⑤江藤浩之教授(京都大学iPS細胞研究所教授)
 「iPS細胞技術を基盤とする血小板製剤の開発と臨床試験」
  血小板は室温保存が重要で4日しか保たないそうです。
血小板は骨髄細胞の巨核球より作製されます。巨核球の
無限増殖方法を発見したので実現が近いそうです。

  講演のあとパネルディスカッションがありました。
講演とパネルディスカッションは撮影禁止でした。それ以外はOK
だったので、講演の始まる前の様子と、ポスター展示の様子を撮影
して載せました。ポスター展示は全部で47ありました。
  
  
  
     
 これからの再生医療の道が計画的にそしてスピード感を持って、
進展していくパワーを感じました。車イスで参加している方もいま
した。おそらく患者さんではないかと思いました。この研究への
期待の大きさを感じました。
  肌で感じた、再生医療の最前線を、3年理系生物選択者に
伝えました。1年生物基礎でも、わかりやすく説明する予定です。